エアロゾルのエイジングを研究する
大気中のエアロゾル粒子はどのように変質していくのか?
国立環境研究所「環境儀」第77号の刊行について
(筑波研究学園都市記者会、環境記者会、環境省記者クラブ同時配付)
令和2年6月30日(火) 国立研究開発法人国立環境研究所 編集分科会委員長 :江守 正多 〃 事務局(環境情報部情報企画室) 室長 :阿部 裕明 担当 :白井 大智 |
土壌や海洋、森林などの自然や、人為的な排気ガスなどから発生する大気中の微少な粒子、これらはエアロゾルと呼ばれ、地球環境や私たちの健康に影響を与えています。
本号では、エアロゾルの変質メカニズムやそれを調べるための実験法のほか、最近の取り組みとして、変質の際に生じる「老廃物」の正体を明らかにした結果を紹介します。
1 本号の内容
空気中に浮遊するエアロゾルは、多くの場合、一つ一つは目に見えないほど小さいのですが、地球の気候変動に重大な影響を与えています。また、大気汚染物質として、ヒトの健康に有害な影響を及ぼすことが懸念されています。
エアロゾルは、空気中に存在しているオゾンなどと反応し変化します。このような変化はエ アロゾルの「エイジング」と呼ばれ、エアロゾルを構成する化学成分が変化するとエアロゾルの放射強制力(気候に対して与える放射の大きさ)やヒトへの毒性も変化します。
国立環境研究所では、これらの化学反応を分子レベルで調べ、エアロゾルの「エイジング」と呼ばれる化学反応のメカニズムを明らかにするための研究を行っています。
○Interview研究者に聞く「エアロゾルの実態をとらえる」
エアロゾルとは何なのか、実態をとらえるための研究の進め方や、偶然が産んだ研究の転機、エアロゾルの有害性に関する考察、今後の研究の方向性、展望などについて研究担当者の話を紹介します。また、エアロゾルに関与する現象や化学反応について解説します。
<研究担当者>
環境計測研究センター 主任研究員
○Summary「エアロゾルの変化を分子レベルで探る」
大気中でエアロゾルがどのように変化していくのかというメカニズムの解明は、気候変動の理解と大気汚染物質の健康影響評価の両方の観点で鍵となります。しかし、従来の室内実験による研究では、反応が起こる「舞台」である気体-液体の境界(気液界面)で起こる化学反応を測定することができませんでした。本号ではこの気液界面で起こるエアロゾルのエイジングとその「老廃物」について紹介します。
○研究をめぐって「エアロゾル研究の最前線」
「研究をめぐって」では、国外や国内における、これまで解明されていなかったエアロゾル研究の最新の動向や、国立環境研究所での取り組みなどについて紹介します。
2 閲覧・入手についての問い合わせ先
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国立環境研究所 環境情報部情報企画室出版普及係
TEL: 029-850-2343、E-mail: pub(末尾に@nies.go.jpをつけてください)
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2016年7月7日「『適応』で拓く新時代! ~気候変動による影響に備える~」国立環境研究所「環境儀」第61号の刊行について(お知らせ)
(筑波研究学園都市記者会、環境省記者クラブ同時配付) - 2016年5月24日今世紀中に起こりうる気候変化由来の冷暖房需要の変化に起因する経済影響を解明(お知らせ)(筑波研究学園都市記者会、環境省記者クラブ同時配布)
- 2016年2月1日大気化学輸送モデルを用いた新たな手法により地域別のメタン放出量を推定~熱帯域、東アジアの放出量に従来推定と異なる結果~(筑波研究学園都市記者会,文部科学記者会、科学記者会、神奈川県政記者クラブ、横須賀市政記者クラブ、青森県政 記者会、むつ市政記者会、高知県政記者クラブ、沖縄県政記者クラブ、名護市駐在3社同時配布)
-
2015年11月20日シベリアの森林火災によるPM2.5環境基準濃度レベルの超過について(お知らせ)
(筑波研究学園都市記者会、環境省記者クラブ同時配付) - 2015年11月19日12月11日にシンポジウム「環境変動と生物」を開催いたします【終了しました】
- 2015年10月13日環境GIS「大気汚染の常時監視結果」に2013年度データを追加しました
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2015年8月19日環境数値データベース「大気環境データ」に
2013年度データを追加しました - 2015年4月8日2014年のつくば大気質モニタリングデータを公開しました
- 2015年4月1日環境GIS「大気汚染予測システム」をリニューアルしました
- 2014年12月3日環境GIS「大気汚染の常時監視結果(2012年度)」を追加しました
-
2014年10月6日「環境と人々の健康との関わりを探る~環境疫学~」
国立環境研究所「環境儀」第54号の刊行について(お知らせ)
(筑波研究学園都市記者会、環境省記者クラブ同時配付) - 2013年5月20日「アジア地域における温室効果ガスとエアロゾルによる排出インベントリ・モデリング・気候影響に関する国際ワークショップ」開催のお知らせ【終了しました】
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2018年8月31日将来の気候変動と人間活動の変化を予測する特集 地球規模の気候変動リスクに関するモデル研究
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2018年4月27日世界及びアジアを対象とした持続可能シナリオの開発に関する研究特集 アジアと世界の持続性に向けて
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2018年4月27日気候変動抑制の鍵は賢明な政策にあり!?(2018年度 37巻1号)特集 アジアと世界の持続性に向けて
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2018年4月27日AIM (Asia-Pacific Integrated Model) の開発を通じた人材育成特集 アジアと世界の持続性に向けて
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2017年12月28日遺伝子から植物のストレスにせまる
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2017年4月28日環境に関係する国際規格特集 気候変動の緩和・適応から多様な環境問題の解決に向けて
【環境問題基礎知識】 - 2017年3月31日大気汚染予測システムVENUSコラム4
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2016年12月28日「世界の屋根」から地球温暖化を探る
~青海・チベット草原の炭素収支~環境儀 No.63 - 2016年12月28日草原の炭素の動きを探るInterview研究者に聞く
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2016年12月28日国立環境研究所における
「東アジアの草原生態系に関する温暖化研究」の
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- 2016年12月28日自然共生、あるいは迷惑をかけながらの共存特集 生物多様性の保全から自然共生へ
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2016年12月28日サンゴの将来を予測し、変化に備える特集 生物多様性の保全から自然共生へ
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2016年12月28日日本の生物多様性を脅かす「4つの危機」特集 生物多様性の保全から自然共生へ
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2016年9月30日地球環境100年モニタリング
~波照間と落石岬での大気質監視~環境儀 NO.62 - 2016年9月30日100年続けることをめざすInterview研究者に聞く
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2016年8月31日低炭素研究プログラムの構成と所内外の連携特集 パリ協定とその先を見据えて
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2016年8月31日気候変動対策と大気汚染対策の最適なバランスとは?特集 パリ協定とその先を見据えて
【研究ノート】 -
2016年6月30日「適応」で拓く新時代!
~気候変動による影響に備える~環境儀 NO.61 - 2016年6月30日 気候変動による影響に備えるInterview 研究者に聞く
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- 2016年6月30日気候変動影響評価研究の動向研究をめぐって
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2016年6月30日国立環境研究所の
気候変動影響評価に関する研究のあゆみ - 2015年10月30日地球規模で長期の気候変動リスクにどう向き合うか特集 地球規模で長期の気候変動リスク
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2015年10月30日地球規模の気候変動リスクに対する人類の選択肢
— ICA-RUS プロジェクト報告書第一版より—特集 地球規模で長期の気候変動リスク
【シリーズ重点研究プログラムの紹介:「地球温暖化研究プログラム」から】 - 2015年10月30日国立環境研究所における高病原性鳥インフルエンザウイルスの全国調査【シリーズ重点研究プログラムの紹介: 「生物多様性研究プログラム」から】
- 2015年3月31日大気中の有害化学物質のリスクを評価するためにInterview 研究者に聞く
- 2015年3月31日コラム3大気中の有害化学物質
- 2015年3月31日化学物質:リスク評価からリスク管理へ研究をめぐって
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2015年3月31日国立環境研究所における「有害大気汚染物質の
リスク評価手法に関する研究」のあゆみ -
2014年9月30日環境と人々の健康との関わりを探る
~環境疫学~環境儀 NO.54 - 2014年9月30日環境疫学で大気汚染物質が健康に与える影響を明らかにInterview 研究者に聞く
- 2014年9月30日環境疫学を知ろう!1環境疫学とはコラム1
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2013年10月31日大気汚染物質を含む環境汚染物質が免疫・アレルギーに及ぼす影響とその作用機構の解明特集 大気汚染の現状と健康影響評価
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- 2012年6月29日大気中の粒子状物質が空間学習能力に及ぼす影響【研究ノート】
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- 2009年4月15日研究最前線 第8回 ライダーネットワークによる黄砂の3次元構造と輸送状態の把握
関連研究報告書
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2017年2月2日地球温暖化研究プログラム(重点研究プログラム)
平成23~27年度国立環境研究所研究プロジェクト報告 SR-112-2016 -
2008年12月26日アジア自然共生研究プログラム(中間報告)
平成18〜19年度国立環境研究所特別研究報告 SR-85-2008 -
2006年12月28日大陸規模広域大気汚染に関する国際共同研究(特別研究)
平成13〜17年度国立環境研究所特別研究報告 SR-65-2006 -
2006年12月28日大気中微小粒子状物質(PM2.5)・ディーゼル排気粒子(DEP)等の大気中粒子状物質の動態解明と影響評価プロジェクト(終了報告)
平成13〜17年度国立環境研究所特別研究報告 SR-74-2006 -
2005年12月28日中国における都市大気汚染による健康影響と予防対策に関する国際共同研究
平成12〜16年度国立環境研究所特別研究報告 SR-64-2005 -
2003年9月30日大気汚染・温暖化関連物質監視のためのフーリエ変換赤外分光計測技術の開発に関する研究(革新的環境監視計測技術先導研究)
平成12〜14年度国立環境研究所特別研究報告 SR-52-2003 -
2001年9月28日大気エアロゾルの計測手法とその環境影響評価手法に関する研究(開発途上国環境技術共同研究)
平成8〜12年度国立環境研究所特別研究報告 SR-43-2001 -
2001年6月25日大気有害化学物質監視用自動連続多成分同時計測センサー技術の開発に関する研究(革新的環境監視計測技術先導研究)
平成9〜11年度国立環境研究所特別研究報告 SR-39-2001