掲載誌 : Chemosphere, 362:142495 (2024)
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領域長あいさつ
環境リスク・健康領域長 山本 裕史
科学技術の発達に伴い、多種多様な化学物質が製造・使用され、われわれの生活の質の向上に大きな役割を果たしてきました。様々な対策技術の開発・普及や法整備などによって、1960~70年代の高度経済成長期に見られた公害のような深刻で明確な問題は少なくなりつつあります。しかしながら、さらなる生活の快適さの追求や気候変動・エネルギー等の諸問題に対応するために、新たな機能性の高い化学物質の開発が次々に進められる中で、大量生産・大量消費から少量多品種生産に移行しつつあり、問題の質が変化して把握しづらくなってきています。その例がパーフルオロアルキルおよびポリフルオロアルキル化合物(通称PFAS)や我々が身近に大量消費するプラスチック製品およびその由来物の問題であり、ヒト健康ないし生態系への影響が懸念されていますが、これまでの水銀などの重金属、農薬類、医薬品やパーソナルケア製品などの問題などとともに、その曝露や影響の全体像には不明な点が多く残っています。また、欧米などの諸外国ではこれらの様々な化学物質のうち内分泌系や神経系、免疫系などをかく乱する作用を持つ物質の評価や、規制の強化も加速しています。
こういった諸問題に取り組むため、われわれの環境リスク・健康領域では2021年からスタートした第5期中長期計画において、基礎・基盤的な研究に加えて環境省や国際機関などを通じて社会実装を行う政策対応研究を推進する環境リスク・健康分野を展開しているほか、より未知・未把握・未規制の化学物質とそれらの有害性・リスクに着目した戦略的研究プログラムの「包括環境リスク研究プログラム」の中核となっています。
また、環境標準物質や計測技術の開発で環境研究を支える基盤計測センター、環境省が実施する「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」の中核を担うエコチル調査コアセンターもこの領域に属しており、一体となって引き続き国民の安全安心や生態系の安全確保に繋がる研究を進めます。
研究概要
化学物質等の環境中の有害因子に起因する人の健康の確保と生態系の保全のための調査研究
環境リスク・健康分野、基盤計測センターでは、化学物質等の環境中の有害因子に関し、将来世代を含むヒトの健康及び生態系への影響の解明、有害因子の同定、影響機序の解明、環境中動態の解明、曝露経路の解明、試験法・測定法・予測手法の開発、環境リスクの評価及び管理手法等の人の健康の確保と生態系の保全のための調査研究を行っています。また、「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」について、調査の中心機関として総括的な管理・ 運営を行うエコチル調査コアセンターを担っています。
○環境リスク・健康分野
先見的・先端的な基礎研究として、多種多様な化学物質群等の環境中の有害因子に関し、将来世代を含むヒトの健康及び生態系への影響の解明と因子や機序の解明並びに試験法・予測手法・評価手法などの開発を基礎研究と政策対応研究を総合させて進める。具体的には、多種多様な化学物質(群)の環境中生物への有害影響について分子レベルから個体・個体群レベルで評価する研究、化学物質の環境経由の曝露・影響実態の把握手法及び予測手法の高度化、調査・実験・モデル解析を融合した生態系かく乱要因の新たな影響評価手法の開発、化学物質等のリスク管理の体系化と動態や曝露評価に関する研究、マイクロプラスチックやPM2.5等の環境汚染物質の健康影響評価法開発と影響メカニズム解明、複数の環境要因または疾患、次世代影響等を勘案した新たな健康影響評価及び機序解明、脳神経系等への生体影響評価及び機序解明研究、バイオマーカーを用いた生涯曝露測定(エクスポゾーム)測定手法についての研究、また環境汚染物質や環境因子の健康影響を解明する疫学研究及びエコチル調査の基盤となる疫学研究の統計解析手法の検討についての研究を進めます。
○基盤計測センター
環境研究の基盤となる計測の精度管理のために国際基準に合致した環境標準物質を作製、提供するとともに、環境試料の系統的な収集や長期保存を進めています。また、計測精度の維持・向上のため手法開発を行います。
○エコチル調査コアセンター
「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」について、調査の中心機関として総括的な管理・ 運営を行っています。
研究室
- 生態毒性研究室 化学物質やその混合物の新たな生態影響評価を行うため、分子~生体レベルでの解析手法やモデルの開発、生態系への有害性を評価する研究を行います。
- 曝露影響計測研究室 化学物質の環境経由の曝露・影響実態の把握手法及び予測手法の開発を目指して、化学分析による実測、生物検定等による影響の包括的把握とその高度化、物性の測定及び推定法開発に関する研究を行います。
- 生態系影響評価研究室 閉鎖性内湾などの沿岸生態系におけるフィールド調査、室内実験および数理モデル解析等により生態系における環境リスク因子の曝露・影響実態の解明を進め、機構解析とともに生物相の回復に向けた対策の提案を行います。
- リスク管理戦略研究室 化学物質等のリスク管理および動態や曝露評価に関する研究を行います。具体的には、地球・地域規模での環境中での化学物質等の動き、排出推定、生物への蓄積性、そしてリスク管理に関する研究などを進めます。
- 統合化健康リスク研究室 マイクロプラスチックやPM2.5等の環境汚染物質の物理化学的性状の測定を行うと共に、生殖発生、呼吸循環系、次世代等への健康影響評価法開発と作用機序解明研究を行い、健康リスク低減のために有用な情報を提供します。
- 病態分子解析研究室 環境汚染物質・環境因子が疾患の発症や病態進展に与える影響およびその分子機序を解明することにより、健康リスク評価に資する科学的知見を提供します。
- 生体影響評価研究室 環境汚染物質・環境因子の脳神経系等、生体機能への影響評価法の開発、影響検出・影響評価を行うことにより、有害環境因子を同定し、環境因子による健康への悪影響の予防・低減に貢献します。
- 曝露動態研究室 エクスポゾームやバイオモニタリング、曝露係数・曝露シナリオの定量に関する研究を行っています。特に化学物質曝露後の体内動態に着目して、疫学研究、毒性学研究などと共同し、化学物質の健康影響評価手法について研究します。
- 環境疫学研究室 環境汚染物質・環境因子が健康へ及ぼす影響を明らかにするための疫学調査・研究を実施し、健康影響評価及び健康被害予防のための政策に資する知見を提供します。また、疫学調査手法を開発・高度化します。
- 環境リスク科学研究推進室 最新の科学的知見に基づくレギュラトリ・サイエンスに関する研究を行います。また、環境リスク評価事業や生態毒性試験法の開発・普及啓発などを通じてリスク科学の環境施策への実装に取り組みます。
基盤計測センター
- 環境研究の基盤となる環境標準物質の研究開発や計測化学データの精度向上のための手法開発などを行います。
- 環境標準研究室 環境計測の精度管理のための環境標準物質の作製、認証、利用促進や、環境試料の系統的な収集や長期保存などを行います。
- 計測化学研究室 良質な環境計測データの提供を行うと共に、計測精度の維持・向上のため観測・計測・解析手法の開発や応用を行います。
エコチル調査コアセンター
- 「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」について、調査の中心機関として総括的な管理・ 運営を行います。
- エコチル調査コアセンター研究事業室 エコチル調査に係る企画調整や関係機関との連携推進を行います。
報道発表等
報道発表
- 2024年10月11日母親の血中およびさい帯血水銀濃度と出生児の性別との関連について:子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)妊娠中の母親血中水銀濃度と子どもの性別に関連は見られませんでした。しかし男児は、さい帯血中水銀濃度が高い傾向がありました。
- 2024年10月1日妊婦の尿中有機リン系殺虫剤代謝物濃度と血中LDLコレステロールの関連について: 子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)エコチル調査の研究チームは、妊娠初期の尿中有機リン系殺虫剤代謝物と血中LDLコレステロールの関連を解析。肥満の妊婦では、尿中代謝物濃度とLDLコレステロールの関連が確認されましたが、標準体重や低体重の妊婦では関連が見られませんでした。
- 2024年9月18日「母親のPFASばく露と子どもの染色体異常: 子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」に関する研究論文の発表について妊娠中の母親の血中PFAS濃度と子どもの染色体異常の関連の有無について調べた結果、母親の血中PFAS濃度が高いと子どもの染色体異常の発生が多い傾向が見られました。(エコチル調査)
刊行物
環境儀
- うみの見張り番-植物プランクトンを使った海洋開発現場の水質監視環境儀 No.72研究者:河地正伸、越川海、山本裕史
- 化学物質の正確なヒト健康への影響評価を目指して -新しい発達神経毒性試験法の開発-環境儀 No.65研究者:曽根 秀子
- 未来に続く健康を守るために~環境化学物質の継世代影響とエピジェネティクス~環境儀 NO.59研究者:野原 恵子、鈴木 武博、岡村 和幸
- 大気環境中の化学物質の健康リスク評価~実験研究を環境行政につなげる~環境儀 NO.56研究者:青木康展、松本理
- 環境と人々の健康との関わりを探る ~環境疫学~環境儀 NO.54研究者:新田 裕史
- 環境多媒体モデル - 大気・水・土壌をめぐる有害化学物質の可視化環境儀 NO.50研究者:鈴木 規之
- 化学物質の形から毒性を予測する - 計算化学によるアプローチ環境儀 NO.47研究者:白石 寛明/古濱 彩子
- ナノ粒子・ナノマテリアルの生体への影響 - 分子サイズにまで小さくなった超微小粒子と生体との反応環境儀 NO.46研究者:平野 靖史郎
- 試験管内生命で環境汚染を視る - 環境毒性の in vitro バイオアッセイ環境儀 NO.44研究者:白石 不二雄
- バイオアッセイによって環境をはかる - 持続可能な生態系を目指して環境儀 NO.38研究者:鑪迫 典久
- 熱中症の原因を探る - 救急搬送データから見るその実態と将来予測環境儀 NO.32研究者:小野 雅司
- 有害廃棄物の処理 - アスベスト、PCB処理の一翼を担う分析研究環境儀 NO.31研究者:野馬 幸生/貴田 晶子
- アレルギー性疾患への環境化学物質の影響環境儀 NO.27 研究者:井上 健一郎/小池 英子/柳澤 利枝
- 微小粒子の健康影響 - アレルギーと循環機能環境儀 NO.22研究者:小林 隆弘
- 中国の都市大気汚染と健康影響環境儀 NO.21研究者:田村 憲治
- 有機スズと生殖異常海産 - 巻貝に及ぼす内分泌かく乱化学物質の影響環境儀 NO.17研究者:堀口 敏宏
- 環境中の「ホルモン様化学物質」の生殖・発生影響に関する研究環境儀 NO.1 研究者:米元 純三
国立環境研究所ニュース(テーマ別記事)
国立環境研究所研究プロジェクト報告(旧特別研究報告)
- 安全確保研究プログラム(課題解決型研究プログラム)(平成28~令和2年度)SR-144-2024
- iPS 細胞を活用したin vitroハザード評価システムの構築に関する研究SR-131-2017
- ハウスダスト中の化学物質が誘導する発達神経毒性の包括的理解に向けた多面的評価法確立SR-130-2017
- 環境化学物質の『多世代にわたる後発影響』の機序に関する研究SR-126-2017
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直噴ガソリン車および最新ディーゼル車からの粒子状物質の排出実態と大気環境影響
平成25~27年度SR-123-2017 -
小児・次世代環境保健研究プログラム(先導研究プログラム)
平成23~27年度SR-119-2016 -
化学物質評価・管理イノべーション研究プログラム(重点研究プログラム)
平成23~27年度SR-114-2016 -
内湾生態系における放射性核種の挙動と影響評価に関する研究(分野横断型提案研究)
平成24~26年度SR-111-2015 -
胚様体を用いた発生分化毒性学に特化したマトリックスの開発(特別研究)
平成21~23年度SR-102-2012 -
二次生成有機エアロゾルの環境動態と毒性に関する研究(特別研究)
平成21~23年度SR-101-2012 -
環境リスク研究プログラム(終了報告)
平成18〜22年度SR-98-2011
-
エピジェネティクス作用を包括したトキシコゲノミクスによる環境化学物質の影響評価法開発のための研究(特別研究)
平成19〜22年度SR-94-2011 -
都市大気環境中における微小粒子・二次生成物質の影響評価と予測(特別研究)
平成18〜20年度SR-91-2009 -
侵入生物・組換え生物による遺伝的多様性影響評価に関する研究(特別研究)
平成18〜20年度SR-88-2009 -
環境リスク研究プログラム(中間報告)
平成18〜19年度SR-84-2008 -
環境化学物質の高次機能への影響を総合的に評価するin vivoモデルの開発と検証(特別研究)
平成17〜19年度SR-80-2008 -
トキシコゲノミクスを利用した環境汚染物質の健康・生物影響評価法の開発に関する研究(特別研究)
平成16〜18年度SR-77-2007 -
化学物質環境リスクに関する調査・研究(終了報告)
平成13〜17年度SR-76-2006 -
大気中微小粒子状物質(PM2.5)・ディーゼル排気粒子(DEP)等の大気中粒子状物質の動態解明と影響評価プロジェクト(終了報告)
平成13〜17年度SR-74-2006 -
生物多様性の減少機構の解明と保全プロジェクト(終了報告)
平成13〜17年度SR-72-2006 -
内分泌かく乱物質及びダイオキシン類のリスク評価と管理プロジェクト(終了報告)
平成13〜17年度SR-71-2006 -
有機フッ素化合物等POPs様汚染物質の発生源評価・対策並びに汚染実態解明のための基盤技術開発に関する研究(特別研究)
平成15〜17年度SR-67-2006 -
有害化学物質情報の生体内高次メモリー機能の解明とそれに基づくリスク評価手法の開発に関する研究(特別研究)
平成15〜17年度SR-66-2006 -
中国における都市大気汚染による健康影響と予防対策に関する国際共同研究
平成12〜16年度SR-64-2005 -
アレルギー反応を指標とした化学物質のリスク評価と毒性メカニズムの解明に関する研究-化学物質のヒトへの新たなリスクの提言と激増するアトピー疾患の抑圧に向けて-
平成14〜16年度SR-63-2005 -
化学物質環境リスクに関する調査・研究(中間報告)
平成13〜14年度SR-61-2003 -
大気中微小粒子状物質(PM2.5)・ディーゼル排気粒子(DEP)等の大気中粒子状物質の動態解明と影響評価プロジェクト(中間報告)
平成13〜14年度SR-59-2003 -
内分泌かく乱化学物質及びダイオキシン類のリスク評価と管理プロジェクト(中間報告)
平成13〜14年度SR-56-2003 -
ダイオキシン類の体内負荷量および生体影響評価に関する研究(ダイオキシン類対策高度化研究)
平成12〜14年度SR-50-2003 -
ダイオキシン類の新たな計測手法に関する開発研究(ダイオキシン類対策高度化研究)
平成12〜14年度SR-49-2003 -
環境ホルモンの分解処理要素技術に関する研究(内分泌攪乱化学物質総合対策研究)
平成11〜14年度SR-48-2003 - 空中浮遊微粒子(PM2.5)の心肺循環器系に及ぼす障害作用機序の解明に関する実験的研究(特別研究) 平成11~13年度SR-47-2002
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環境ホルモンの新たな計測手法の開発と環境動態に関する研究(内分泌撹乱化学物質総合対策研究)
平成11〜13年度SR-46-2002 -
環境中の化学物質総リスク評価のための毒性試験系の開発に関する研究(特別研究)
平成10〜12年度SR-41-2001 -
環境中の「ホルモン様化学物質」の生殖・発生影響に関する研究(特別研究)
平成9〜11年度SR-37-2001 -
超低周波電磁界による健康リスクの評価に関する研究(特別研究)
平成9〜11年度SR-35-2001 -
化学物質の生態影響評価のためのバイオモニタリング手法の開発に関する研究
平成7〜9年度SR-29-'99 -
廃棄物埋立処分に起因する有害物質暴露量の評価手法に関する研究
平成6〜9年度SR-28-'99 -
ディーゼル排気による慢性呼吸器疾患発症機序の解明とリスク評価に関する研究
平成5〜9年度SR-27-'99 -
環境中の有機塩素化合物の暴露量評価と複合健康影響に関する研究
平成4〜8年度SR-25-'98 -
都市型環境騒音・大気汚染による環境ストレスと健康影響に関する環境保健研究
平成4〜7年度SR-23-'97 -
水環境における化学物質の長期暴露による相乗的生態系影響に関する研究
平成元〜5年度SR-19-'95 -
粒子状物質を主体とした大気汚染物質の生体影響評価に関する実験的研究
昭和63年度〜平成4年度SR-14-'94 -
大都市圏における環境ストレスと健康に係わる環境保健モニタリング手法の開発に関する研究
昭和63年度〜平成3年度SR-12-'93 -
水界生態系に及ぼす有害汚染物質の影響評価に関する研究
昭和60〜63年度SR-4-'90 -
複合大気汚染が及ぼす呼吸器系健康影響に関する総合的研究−局地的汚染に係る複合影響に関する実験的研究
昭和60〜62年度SR-2-'89
国立環境研究所研究報告
- 大気中微少粒子状物質・ディーゼル排気粒子に関する研究の動向と今後の課題 R-172-2002
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Proceedings of The 1st International workshop on Health Risks of Arsenic Pollution of Drinking Water in South Asia and China
(南アジアと中国における飲料水の砒素汚染と健康リスクに関する第1回国際ワークショップ抄録集)R-166-2001 -
水環境における流出特性に関する研究報告
−農薬・非イオン系界面活性剤・栄養塩−R-144-'99 - 水環境における農薬流出に関する研究報告 R-133-'94
- 都市型環境汚染による健康影響・リスクの環境保健モニタリング手法に関する研究 R-130-'93
- 環境科学研究用に開発したニホンウズラの遺伝学的及び微生物学的特性 R-124-'89
データベース/ツール
- 化学物質データベース Webkis-Plus化学物質安全情報提供システムや環境省公表資料等に記載されている化学物質のリスク関連情報や分析法などを様々な方法で検索できるシステム(旧WebKis-Plusと旧EnvMethodを集約してリニューアル)
- 曝露評価関連シミュレーションモデル&ツール簡易的な多媒体分布予測モデルを内臓した環境リスク評価統合アセスメントプログラム、地理情報を表示するためのファイルを作成する可視化ツール、化学物質排出量の推定および地理配分計算を実施するための排出推定ツール
- 環境リスク統合アセスメントプログラム MuSEMオランダの国立公衆衛生・環境保護研究所(RIVM)の化学物質評価グループが開発したUSES(UniformSystemfortheEvaluationofSubstances)を基にして開発した環境リスクの統合アセスメントプログラム
- 環境多媒体モデル G-CIEMS環境中に放出された化学物質の大気・水・土壌・底質など媒体間での輸送や分配と地点間移動を同時に推定するモデル
- 生態毒性予測システム KATE生態毒性QSAR(定量的構造活性相関)モデルの1つ。化学物質の構造式等を入力することにより、魚類急性毒性試験の半数致死濃度及びミジンコ遊泳阻害試験の半数影響濃度を予測する。
- HEALS Health Effects Alert System化学物質の健康影響を評価するための研究を支援する4つのサブシステム(ChemToxGen, pCEC, MulCEH, RX-TAOGEN)からなる。化学物質の毒性データベース、遺伝子発現、細胞や組織に対する影響のメカニズムに関するデータベース機能と、それぞれの相互関係を包括的なネットワークとして可視化するための機能及び、ベイジアンネットワーク解析による因果関係を予測する計算機能のツールを提供している。
- 化学物質生態影響評価モデル (A-TERAM)化学物質の生態系への影響を、藻類、ミジンコ、魚類の3栄養段階の生態毒性データをもとに、種間相互作用等を組み込んだ生態学モデル(水系3栄養段階生態リスク評価モデル A-TERAM)によって推定するリスク評価システム
- 環境基準等の設定に関する資料集これまでに設定された環境基準やそれに準ずる指針値が、どのような根拠に基づいて決められたのかに関する資料を一元的に集めた資料集
- D.Chem-Core -災害・事故時の環境リスク管理に関する情報基盤-災害・事故が原因で環境中に排出された化学物質への対応を支援するためのウェブサイト
この組織の関連情報・記事
(最新5件)
- 2024年10月15日「第20回生態影響試験実習セミナー」の開催と受講者募集のご案内
- 2024年10月11日母親の血中およびさい帯血水銀濃度と出生児の性別との関連について:子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)(環境省記者クラブ、環境記者会、筑波研究学園都市記者会、文部科学記者会、 科学記者会、松本市政記者クラブ、長野市政記者クラブ同時配付)
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2024年10月1日妊婦の尿中有機リン系殺虫剤代謝物濃度と血中LDLコレステロールの関連について:
子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)(環境省記者クラブ、環境記者会、筑波研究学園都市記者会同時配付) -
2024年9月18日「母親のPFASばく露と子どもの染色体異常:
子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」に関する研究論文の発表について(環境省記者クラブ、環境記者会、筑波研究学園都市記者会、文部科学記者会、科学記者会、 松本市政記者クラブ、長野市政記者クラブ同時配付同時配付) -
2024年8月22日伴侶動物との生活と死亡リスク
猫、鳥、魚ではなく犬との生活が死亡リスクを抑制(筑波研究学園都市記者会、環境省記者クラブ、環境記者会同時配付)