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2018年7月5日

「宇宙と地上から温室効果ガスを捉える-太陽光による高精度観測への挑戦-」
国立環境研究所「環境儀」第69号の刊行について(お知らせ)

(筑波研究学園都市記者会、環境記者会、環境省記者クラブ同時配付)

平成30年7月5日(木)
国立研究開発法人国立環境研究所
 編集分科会委員長     :江守 正多
   〃  担当WGリーダー:横畠 徳太
   〃  事務局(環境情報部情報企画室)
        室長    :阿部 裕明
        担当    :青池美江子
 

   国立研究開発法人国立環境研究所(以下、『国立環境研究所』という。)は、研究成果等をわかりやすく伝える研究情報誌「環境儀」の最新号、「宇宙と地上から温室効果ガスを捉える-太陽光による高精度観測への挑戦-」を刊行します。
   国立環境研究所では、地球温暖化の現状把握と対策のために、離れた場所から物質の特徴を把握する「分光リモートセンシング」技術を用いた人工衛星による温室効果ガス観測プロジェクトを、宇宙航空研究開発機構(JAXA)・環境省と進めています。さらに各国との地上観測ネットワークを通じて、温室効果ガス観測のさらなる精度向上に取り組んでいます。
   本号では、分光リモートセンシングによる温室効果ガスの観測について紹介します。

1 本号の内容

○Interview 研究者に聞く「宇宙から温室効果ガスを観測する」

No.69表紙

   いぶき(GOSAT: Greenhouse gases Observing SATellite)は、2009年に打ち上げられた世界で初めての本格的な温室効果ガス観測衛星です。GOSATプロジェクトでは、この人工衛星を用いて、地球温暖化の原因とされている二酸化炭素やメタンガスを分光リモートセンシングという方法で宇宙から観測しています。本号では、プロジェクトの推進にあたっての数々の苦難や、温室効果ガス観測の高精度化への挑戦の取り組みを紹介します。

<研究担当者>

森野  勇(もりの いさむ)
地球環境研究センター 衛星観測研究室 主任研究員
吉田 幸生(よしだ ゆきお)
地球環境研究センター 衛星観測研究室 主任研究員

○Summary「分光リモートセンシングによる温室効果ガス観測の高精度化への挑戦」

   いぶきで得られた初期データの解析結果は、高精度な地上データと比較すると、4%ほど値のズレがありました。分光リモートセンシングのデータは大きな場合は10%ぐらいの誤差があることが普通なので、分光リモートセンシングの精度としては悪くありません。しかし、このプロジェクトの目標ではより高精度な観測を行うことを目指していました。これがさらなる苦難と挑戦の始まりでした。

○研究をめぐって「分光リモートセンシングによる温室効果ガス観測」

   分光リモートセンシングを用いた人工衛星と地上設置FTS観測網により、温室効果ガスの高精度な全球規模の観測が実現しました。日本のいぶきによるGOSATプロジェクトの成功と観測ネットワークの拡充により、温室効果ガスの分光リモートセンシングはますます発展しています。ここでは国内外の状況を紹介します。

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