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2016年10月6日

「地球環境100年モニタリング ~波照間と落石岬での大気質監視~」国立環境研究所「環境儀」第62号の刊行について(お知らせ)

(筑波研究学園都市記者会、環境省記者クラブ同時配付)

平成28年10月6日(木)
国立研究開発法人国立環境研究所
 編集委員会委員長  :三枝 信子
 〃 担当WGリーダー :横畠 徳太
 〃 事務局(環境情報部情報企画室)
    室長:阿部 裕明
    担当:川尻 麻美

 国立環境研究所では、研究所の研究成果や環境科学の基礎をわかりやすく伝える研究情報誌「環境儀」を年4回発行しています。今般、第62号として、「地球環境100年モニタリング~波照間と落石岬での大気質監視~」を刊行します。
 大気中の二酸化炭素の濃度は、産業革命以前は約280ppm程度でしたが、ここ300年の間に化石燃料の使用や森林の破壊などによって、ついに年平均で400ppmに達しました。二酸化炭素だけでなく、メタンや亜酸化窒素、フロン類、オゾンなどの温室効果ガスの濃度も上昇しています。今世紀末には温室効果ガスの排出量をほぼゼロにしなければ、地球の平均温度は産業革命以前より2℃以上高くなると言われています。
 このような地球の温暖化を監視するため、大気中の温室効果ガス濃度を世界各地で観測する必要があります。地球環境研究センターでは、1995年から日本の南端(沖縄県波照間島)や北東端(北海道落石岬)で長期観測をしています。本号では、この温室効果ガスの長期モニタリングについて、最新の研究成果を交えながら紹介します。

1 本号の内容

Interview 研究者に聞く「100年続けることをめざす」

 二酸化炭素などの温室効果ガスは、地球大気の熱の出入りに関する重要な働きをしています。近年は人間の活動によって、大量の温室効果ガスが大気中に放出され、地球の気温を上昇させていると考えられています。このまま、温室効果ガスが増え続ければ、地球温暖化はどんどん進むと懸念されています。ここでは、地球環境モニタリングステーションにおける大気中の温室効果ガス濃度増加の長期観測や濃度変動の要因を探る研究について紹介します。

<研究担当者>

  • 向井 人史(むかい ひとし)
    地球環境研究センター センター長
  • 笹川 基樹(ささかわ もとき)
    地球環境研究センター 大気・海洋モニタリング推進室 主任研究員

Summary「温室効果ガスの長期的変動をモニタリングする事業」

No.62表紙

 地球環境としての大気組成が変化し、温室効果ガスの濃度が長年の人為的活動によって変化しています。このことを地球大気に起こった重要な事実として科学的に記録し、その原因を突き止めなければなりません。波照間と落石岬の地球環境モニタリングステーションのこれまでの運営の歴史と、そこでの20年以上に渡るデータからのさまざまな解析状況を紹介します。

研究をめぐって「温室効果ガス観測の現状」

 1957-58年の国際地球観測年を契機として、ハワイや南極での二酸化炭素観測が始まり、その後、各国で観測が行われています。近年では、船舶、航空機、衛星などによる観測も始まっています。その現状を紹介します。

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