地球温暖化だけでは日本の降水量は決まらない?
国環研は、気候変動が社会に与える影響を評価するための土台として、5つの異なる気候変動対策を想定した日本の気候予測情報を提供しています。どの想定でも、温室効果ガス濃度の上昇により世界の平均気温は上がり、21世紀末にかけて日本の降水量の増加が予測されています。ただし21世紀半ばまでは、地球温暖化をより抑える想定の場合、日本の降水量が大幅に増加することがわかりました。これは、気候変動対策によって日射を遮る大気汚染物質の排出量が急激に減ることで、日射が強まり地表や海面からの水の蒸発が増えるためです。
このため、気温の上昇だけでなく大気汚染物質の排出量の変化も考慮することが、気候変動による日本の将来の降水量変化や、その社会的な影響を正確に評価するために重要です。Image by Sarah Jane/Adobe Stock
地球温暖化だけでは決まらない日本の将来の雨量
2024/07/25