環境中の「ホルモン様化学物質」の生殖・発生影響に関する研究
環境儀 NO.1
ダイオキシンを使った動物実験は初めてでした。今回の妊娠ラットを用いた実験は,重要な基礎データになることを考えています。
環境ホルモン(内分泌撹乱化学物質)による生殖・発生影響に対するほ乳類の感受性が高いにもかかわらず,生殖機能への影響のリスクに関する研究は不充分で基礎データは決定的に不足していました。このため国立環境研究所では平成9年度から11年度にかけて,典型的な環境ホルモン物質であるダイオキシン(TCDD)を用いて研究を実施しました。
本号ではその中でもラットを用いた生殖・発生影響に関する研究を中心に取り上げました。