第6回生態影響試験実習セミナーの開催について(お知らせ)【終了しました】
(筑波研究学園都市記者会、環境省記者クラブ同時発表)
平成26年4月10日(木) 独立行政法人 国立環境研究所 環境リスク研究センター センター長: 青木康展 室長: 鑪迫典久 研究員: 渡部春奈 |
環境リスク研究センターでは、生態影響試験に関する標準機関(レファレンス・ラボラトリー)機能の整備を進めています。 国内外における生態影響試験の基準を確立する中核機関として、幅広い機関への生態影響試験法の普及・啓発を目的とした「生態影響試験実習セミナー」を平成26年5月21日(水)~23日(金) の3日間の日程で開催します。 今回は、ニセネコゼミジンコを用いた繁殖影響試験と藻類を用いた生長阻害試験を取り上げます。 |
1.開催の趣旨
事業場等からの排水やその放流先である水環境中に含まれる多様な化学物質のうち、各種法令によって規制・監視されている物質は限られています。そのため、新規の化学物質や複数の物質による複合的な影響によって、排水や環境水総体としては水生生物に対して様々な影響を与える可能性が懸念されています。
諸外国の排水・水環境管理手法においては、魚類、ミジンコ、藻類などの水生生物を排水に直接ばく露し、生死や繁殖、生長といった生物応答によって排水等が総体として示す影響を評価する生態影響試験が導入されています。国内でも生態影響試験の導入を検討している機関が増え始めていますが、信頼性の高い試験結果を得るためには、ガイドラインに示された試験法の実際を経験し、より深く理解する必要があります。
生態影響試験の普及・啓発を図るため、環境リスク研究センターでは生態影響試験に関する標準機関(レファレンス・ラボラトリー)機能の整備を進めています。その活動の一環として、生態影響試験の実施や導入を検討している試験機関や地方環境研究所等を対象に、基礎的な知識・技術等の普及を目的とした短期実習セミナーを開催します。
第6回目となる本セミナーでは、甲殻類のニセネコゼミジンコを用いた繁殖試験および藻類のムレミカズキモを用いた生長阻害試験を対象とした座学と実習を行います。
2.セミナーの概要
「生物応答を用いた排水試験法(検討案)」に用いられている、ニセネコゼミジンコ(Ceriodaphnia dubia)を用いた繁殖試験と、OECDテストガイドライン201であり、化審法や農薬取締法に導入されている、藻類(Pseudokirchneriella subcapitata等)を用いた生長阻害試験を対象とし、主に以下の内容を実施します。
1) ニセネコゼミジンコを用いた繁殖試験法および藻類を用いた生長阻害試験の解説
2) 試験生物の飼育方法や試験に関わる基本的な操作技術の指導
3) 生態影響試験に用いる設備・器具等の紹介
4) 生態影響試験に関わる質問・相談の受付
3.開催の概要
名称: 第6回生態影響試験実習セミナー
日程: 平成26年5月21日 (水) ~23日 (金) の3日間
〒305-8506 茨城県つくば市小野川16-2
参加者は各機関につき2名までとさせていただきます。
定員20名を超過した場合は、生態影響試験の経験等を考慮した上で参加者を決定させていただきます。
参加費: 無料(但し、参加に係る昼食費・宿泊費・交通費等は自己負担)
申込: 申込受付けは終了しました。
参加受付期限: 4月24日(木)
参加証送付: 4月25日(金)までに電子メールにて送付いたします。
担当:田村 (たむら)、渡部 (わたなべ)、鑪迫 (たたらざこ)
電話・FAX:029-850-2851
E-mail:referencelab.risk@nies.go.jp
4.プログラム(予定)
日時 | 内容 |
---|---|
1日目(5月21日) | |
9:30~10:00 | 受付開始 |
10:00~10:20 | セミナー開催趣旨、概要の説明 |
10:20~12:00 | [座学] ニセネコゼミジンコを用いた繁殖試験の概要 [実習] ニセネコゼミジンコを用いた繁殖試験の開始 |
12:00~13:00 | 昼食(自己紹介) |
13:00~14:00 | [実習] ニセネコゼミジンコを用いた繁殖試験の開始(続き) |
14:00~14:45 | [座学] ニセネコゼミジンコの飼育方法 |
14:45~15:00 | 休憩 |
15:00~15:45 | [座学] 藻類生長阻害試験の解説 |
15:45~16:45 | [実習] 藻類生長阻害試験の注意点について |
16:45~17:00 | 質疑応答・本日の実習のまとめ・明日の予定確認 |
17:00~ | 懇親会 |
2日目(5月22日) | |
10:00~10:40 | [座学] ニセネコゼミジンコを用いた繁殖試験の注意点 |
10:40~12:00 | 見学:実験施設の見学・器具等の紹介 |
12:00~13:00 | 昼食 |
13:00~14:45 | [実習] ニセネコゼミジンコを用いた繁殖試験の観察 飼育操作の実施 |
14:45~15:00 | 休憩 |
15:00~16:50 | [座学] ミジンコ及び藻類の試験結果の統計解析について |
16:50~17:00 | 質疑応答・本日の実習のまとめ・明日の予定確認 |
3日目(5月23日) | |
10:00~11:30 | [実習] ニセネコゼミジンコを用いた繁殖試験の換水 |
11:30~12:00 | [座学] ニセネコゼミジンコを用いた繁殖試験:質疑応答 |
12:00~13:00 | 昼食 |
13:00~14:30 | 講義: 藻類を用いた各種試験法や評価事例について(予定) |
14:30~14:50 | 質疑応答・アンケートの実施 |
14:50~15:00 | 閉会の挨拶 |
*プログラムの内容は、予告なく変更になる場合があります。予めご了承下さい。