
途上国におけるごみ処理の改善に向けた
「堆肥化ガイドライン」(英語)
(筑波研究学園都市記者会、環境省記者クラブ、環境記者会同時配付)
令和2年8月31日(月) 国立研究開発法人国立環境研究所 IGES-UNEP環境技術連携センター |
国連環境計画 国際環境技術センターが実施しているプロジェクトの一環として、国立環境研究所と地球環境戦略研究機関(IGES)の研究者らは、途上国における有機性ごみの分別収集と堆肥の需要確保を前提とした堆肥化プロジェクトの導入に向けた「堆肥化ガイドライン」(英語)を執筆しました。 |
1.堆肥化ガイドラインについて
途上国では都市ごみは未処理のまま埋立処分されるのが一般的で、温室効果ガスの発生、悪臭、害虫、水質汚濁など様々な環境影響を引き起こしています。有機性ごみを堆肥化することによって、そのような環境影響を大幅に削減することが可能となります。
途上国において、堆肥化プロジェクトの導入可能性を評価するための情報を、堆肥化の技術的知見に乏しい廃棄物管理の政策立案や政策決定に関わる関係者らを対象に提供することを目的として「堆肥化ガイドライン」(英語)を国立環境研究所およびIGESの研究者らが執筆しました。途上国におけるごみ処理状況を改善する方法として、有機性ごみの分別収集と堆肥の需要確保を前提とした堆肥化プロジェクトの導入に焦点を当てています。堆肥化システムの利点および弱点の両方に関する理解を促すとともに、持続的な堆肥化プロジェクトの導入にあたってソフト面およびハード面の両方に関する知見を提供しています。
本ガイドラインは、国連環境計画(UNEP)国際環境技術センター(IETC)およびIGES-UNEP環境技術連携センター(CCET)が国立環境研究所および廃棄物資源循環学会の協力のもと、日本の環境省の資金提供により制作した廃棄物管理技術に関するガイドラインシリーズのひとつです。このガイドラインシリーズは、途上国の政策立案や政策実施に関わる関係者らが、国あるいは自治体レベルにおいて、廃棄物管理の改善にあたり適切な技術を選択し、それに関連する実施政策を遂行することを支援する目的で制作されています。

2.研究助成
本ガイドラインは、UNEPとIGESとの間で締結されたプロジェクト「Delivering integrated waste solutions at national and local level」(国家および地方レベルにおける統合的廃棄物管理の遂行)による助成を受けて制作されました。
3.問い合わせ先
【堆肥化ガイドライン】
国立研究開発法人国立環境研究所 資源循環・廃棄物研究センター
主任研究員 河井 紘輔
【廃棄物管理技術に関するガイドラインシリーズ】
IGES-UNEP環境技術連携センター(CCET)
プログラムコーディネータ— 辰野 美和