受賞のお知らせ~
中島 謙一 室長が日本LCA学会より功績賞を受賞
概要
受賞者氏名: 中島 謙一(資源循環領域)
賞の名称: 功績賞
授賞機関: 日本LCA学会
受賞年月日: 2025年3月7日
受賞対象: 物質循環の持続可能性評価におけるライフサイクル思考と材料プロセス工学の融合

ひとこと
この度、日本LCA学会より、「物質循環の持続可能性評価におけるライフサイクル思考と材料プロセス工学の融合」に関する貢献に対して、功績賞を頂きました。功績賞は、LCAを中心とするライフサイクル的思考の分野において、顕著な業績を挙げた者に授与される賞です。これまで、材料科学と環境科学を基盤に、ライフサイクル思考に基づく資源利用の持続可能性評価を一貫して研究してまいりました。常に分野連携を意識し、冶金学の専門家らと共に熱力学的な解析をもとにリサイクルに伴う物的・質的な散逸を指摘すると共に、廃棄物経済学の専門家らと連携し、産業連関分析手法を応用する事で、サプライチェーンを通じた物質の散逸機構の解明に取り組んできました。また、近年は、国際的な物質フロー・ストックの解析をもとに、資源利用の格差・不平等の可視化、科学的目標の設計に取り組んでまいりました。鉄や銅など経済活動を支える物質と共に、永続的な隔離管理が求められる水銀に着目し、若手研究者らと共に不適切な流通の検出や対策に伴うコンフリクトの指摘にも注力してきました。加えて、連携協定のもとで東京大学大学院新領域創成科学研究科にて、教育・研究指導を通じて次世代の研究者の育成にも取り組んでまいりました。私の重要な研究フィールドであるLCA分野において、貢献が認めて頂けたことは非常に名誉であると共に、更なる貢献を期待されての受賞であると理解しております。今回の受賞を励みに、更なる精進と共に、持続可能な資源管理に向けての研究・情報発信、そして次世代の育成に努めていきたいと思います。