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2025年1月10日

受賞のお知らせ~
XIA Shujuan 特別研究員が北太平洋海洋科学機関よりBest Oral Presentation Awardを受賞

概要

受賞者氏名: XIA Shujuan(社会システム領域)
賞の名称:  Best Oral Presentation Award
授賞機関:  北太平洋海洋科学機関
受賞年月日: 2024年11月1日
受賞対象:  Long-term changes in demersal community structure of an urban bay: Transition from bottom-heavy to top-heavy pyramids

ひとこと

この度、北太平洋海洋科学機関(PICES)の国際学会にて、「Long-term changes in demersal community structure of an urban bay: Transition from bottom-heavy to top-heavy pyramids」という演題で⼝頭発表を⾏い、Best Oral Presentation Awardを受賞いたしました。⼈間活動による環境の改変や汚染、漁業などは、海洋⽣態系に⼤きな影響を及ぼしており、特に陸と海が交わる都市に隣接した内湾はその影響を強く受けやすい⽔域です。東京湾は⽇本で最も富栄養化が進んだ都市隣接の閉鎖性内湾の⼀つであり、⻑年にわたり環境変化や⼈為的ストレスの影響を受け、底⽣⿂介類群集の種組成が変化しています。本研究では、底⽣⿂介類群集構造の変化を⽰す指標として体サイズスペクトルの傾きに着目し、東京湾における底⽣⿂介類群集の⻑期的な変化を分析しました。その結果、1977年から1995年にはピラミッド構造が⾒られた⼀⽅で、2003年から2019年には逆ピラミッド構造に移⾏していることが明らかになりました。この変化は、⼩型甲殻類のバイオマス減少と⼤型板鰓類のバイオマス増加に起因しています。今回の発表と受賞を励みに、今後も海洋⽣態系への影響評価や持続可能な管理に貢献できる研究を進めていきたいと思います。なお、本研究は、山川卓、黒木真理(東京大学)、堀⼝敏宏、児⽟圭太、⽩⽯寛明(環境リスク・健康領域)、清水誠(東京大学名誉教授)、高倉潤也、⾼橋潔(社会システム領域)との連名発表成果になります。