2025年5月7日
受賞のお知らせ~
坂本 洋典 主任研究員、五箇 公一 室長(現 特命研究員)が日本応用動物昆虫学会より日本応用動物昆虫学会論文賞を受賞
概要
受賞者氏名: 坂本 洋典、五箇 公一(生物多様性領域)
賞の名称: 日本応用動物昆虫学会論文賞
授賞機関: 日本応用動物昆虫学会
受賞年月日: 2025年3月20日
受賞対象: Acute toxicity of typical ant control agents to the red imported fire ant, Solenopsis invicta (Hymenoptera: Formicidae), Applied Entomology and Zoology, 2021

ひとこと
受賞論文は、外来生物法で要緊急対処特定外来生物に指定されているヒアリについて、様々な防除用薬剤の効果を、ヒアリを材料とした急性経皮毒性試験により比較し、とくに効果的な薬剤を選抜したものです。本研究の実施にあたっては、ヒアリの侵入地である台湾に赴く必要があり、海外の不慣れな環境下で、試験系の確立から実施まで、工夫を積み重ねてデータを収集したことが強く記憶に残っています。また、私(坂本)が国環研に入所後、五箇室長と共に初めて出版した論文としても、思い入れが非常に深い研究です。2024年末までに、ヒアリの国内侵入事例は累計18都道府県135事例まで増加しているなか、日本へのヒアリ定着を阻止できていることには、本論文成果を活用した化学的防除が大きな役割を果たしているものと考えられます。今後ともヒアリの侵入が続くことが想定される中、2025年より国環研においてヒアリ飼養を開始したことも活かし、より有効性の高い早期発見・防除手法の開発を迅速に進められるよう、今後とも励んで参ります。
リンク
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