ユーザー別ナビ |
  • 一般の方
  • 研究関係者の方
  • 環境問題に関心のある方
2024年12月20日

受賞のお知らせ~
倉持 秀敏 副領域長らが一般社団法人 環境放射能とその除染・中間貯蔵および環境再生のための学会より優秀口頭発表賞を受賞

概要

受賞者氏名: 倉持 秀敏(資源循環領域)、小林 拓朗(資源循環領域)、大村 成二(資源循環領域)
賞の名称:  優秀口頭発表賞
授賞機関:  一般社団法人 環境放射能とその除染・中間貯蔵および環境再生のための学会
受賞年月日: 2024年11月01日
受賞対象:  第13回環境放射能除染研究発表会における口頭発表「木質バイオマスのガス化特性に対する原料種の影響」

ひとこと

第13回環境放射能除染研究発表会にて「木質バイオマスのガス化特性に対する原料種の影響」という演題で口頭発表し、優秀口頭発表賞を頂きました。木質バイオマスをガス化して、得られた可燃性ガスをガスエンジンで燃焼させ、電気と温水を供給する熱電併給施設は、グリーンエネルギー供給施設として近年注目されています。福島県で安定稼働している施設では、原料として木質ペレットが利用されています。木質ペレットは林地残材から製造されますが、廃棄物として樹皮が発生し、産業廃棄物として処分されています。そこで、ガス化装置を試作し、杉及び松の樹皮を対象に、それらのガス化特性を評価しました。その結果、可燃性ガスの組成は木質チップと同等であること、また運転の阻害となる粘稠性のタール成分の発生量が少ないことを明らかにし、それらの樹皮がガス化原料として利用できる可能性を示しました。また、放射性セシウムが混入した場合のガス化における放射性セシウムの挙動も明らかにしました。放射性セシウムの挙動を含めて樹皮のガス化特性を明らかにした研究はほとんどなく、本発表賞は、この研究成果が評価されたものと思っています。今後は、本成果を実機へ適用できるように検討し、廃棄物の排出量が少ないグリーンエネルギー供給施設の実現に向けて研究を更に進めたいと考えています。