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2023年6月15日

受賞のお知らせ~
石森 洋行 主任研究員らが廃棄物資源循環学会より令和4年度論文賞を受賞

概要

受賞者氏名: 石森 洋行、永元 加奈美、石垣 智基、山田 正人(資源循環領域)
賞の名称:  廃棄物資源循環学会令和4年度論文賞
授賞機関:  廃棄物資源循環学会
受賞年月日: 2023年5月26日
受賞対象:  特別管理廃棄物埋立層からの高濃度浸出水の挙動を予測するための数理モデルと校正パラメータの取得方法、およびカラム溶出試験に基づくモデル検証, Journal of the Japan Society of Material Cycles and Waste Management, 33, 39-53, 2022

ひとこと

このたびは廃棄物資源循環学会論文誌に掲載された「特別管理廃棄物埋立層からの高濃度浸出水の挙動を予測するための数理モデルと校正パラメータの取得方法、およびカラム溶出試験に基づくモデル検証」について論文賞を頂きました。日頃より研究を支援頂いた仲間、忌憚なき意見や多くの情報を頂いた研究者、研究試料をご提供頂いた事業者、また当該論文をより良いものに仕上げるために建設的で大変丁寧な査読等を頂いた学会関係者に厚くお礼申し上げます。本研究は、従来より未だ解明されていない移流分散解析に用いる溶出モデルの扱いにおいて、既存のモデルを用いつつ実験的に求めた校正係数を与えることで、バッチ試験による溶出パラメータから、カラム溶出試験結果の再現計算の正確さを高める方法を提案したものです。論文中では一価のイオンは校正を行わずともカラム溶出試験の結果を正しく予測し得ることを示すとともに(但しセシウムイオンやフッ化物イオンは除く)、二価のイオンは校正を行うことでより正しく予測できることを示しています。二価のイオンに代表されるカルシウムは、その動態予測が本研究によって実現することで、廃棄物や副産物を有効利用時にみられる白い析出物の抑制、廃棄物埋立地や浸出水処理施設等でのスケールロックを防ぐための対策等を講じるための一助となり得ると考えています。