2021年5月26日
受賞のお知らせ ~
辻 岳史研究員が地域社会学会から第14回(2020年度)地域社会学会賞(共同研究部門)を受賞
概要
受賞者氏名: 辻 岳史(福島地域協働研究拠点)
賞の名称: 地域社会学会第14回(2020年度)地域社会学会賞(共同研究部門)
授賞機関: 地域社会学会
受賞年月日: 2021年02月07日
受賞対象: 女川町の復興と原発──原発と地域社会,吉野英岐・加藤眞義 編, 震災復興と展望——持続可能な地域社会をめざして(シリーズ 被災地から未来を考える(3)), 有斐閣, 212-248 ,2019

ひとこと
本賞の対象は吉野英岐・加藤眞義編著『震災復興と展望——持続可能な地域社会をめざして』有斐閣(2019年8月発刊)です。本書は東日本大震災後の復興を地域社会学の視点から考察した総合的な共同研究書で、筆者は第8章「女川町の復興と原発——原発と地域社会」を黒田由彦教授(椙山女学園大学)と共著で執筆しました。本章では、東日本大震災で甚大な津波被害をうけた原発立地地域である女川町の復興を論じています。その特徴は、震災前から続く女川町における地域振興の長期的時間軸のなかに原発を位置づけたうえで、地域社会における原発をとりまく諸主体の関係と論理を抽出し、原発立地地域の復興に原発がどのような位置を占めているのかを、原発が町にもたらした経済的・財政的影響と町における復興の当事者・利害関係者の原発の捉え方から分析・考察した点にあります。本書が多くの方々に読まれ、原発立地地域における復興の社会的課題を考える際の一つの礎になることを願っています。