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2025年4月21日

受賞のお知らせ~
SUTTHASIL Noppharit 客員研究員と石垣 智基 上級主幹研究員が廃棄物資源循環学会より令和5年度論文賞を受賞

概要

受賞者氏名: SUTTHASIL Noppharit、石垣 智基(資源循環領域)
賞の名称:  廃棄物資源循環学会令和5年度論文賞
授賞機関:  一般社団法人廃棄物資源循環学会
受賞年月日: 2024年5月30日
受賞対象:  Life cycle greenhouse gas emissions of emerging municipal solid waste management options: a case study in Thailand, Journal of Material Cycles and Waste Management, 2022

ひとこと

タイにおける一般廃棄物の主要な処理方法は嫌気性埋立処分です。準好気性埋立処分や機械選別・生物処理は、新たな選択肢として注目されていますが、その環境への影響、特に温室効果ガス(GHGs)排出に与える影響は十分に明らかにされていません。本論文では、ライフサイクルアセスメントにより3つの廃棄物管理シナリオにおけるGHGs排出量を分析しました。その結果、嫌気性埋立処分を準好気性埋立処分に切り替えることで、GHGs排出量を68%削減できることがわかりました。また、機械選別・生物処理(ウィンドロウ型)で生成された固形燃料を150km以内の発電所に輸送し、石炭の代わりに使用することで、廃棄物管理によるGHGs排出は実質ゼロ、またはマイナス(実質削減)にできることも明らかにされました。この研究は、タイを含む熱帯地域での廃棄物処理において、カーボンニュートラルの達成を支援するために活用できるものだと考えます。