国立環境研究所の研究者も寄稿した、環境汚染にか
かわる一般向けの書籍「地球をめぐる不都合な物質
(ブルーバックス)」が発刊されます。
一般社団法人 日本環境化学会編著の「地球をめぐる不都合な物質‐拡散する化学物質がもたらすもの」が、講談社ブルーバックスより6月18日に発売されます。
本書は、地球をめぐる不都合な化学物質の実態や対策について、当学会に所属する10名の研究者が解説しています。国立環境研究所では、研究の成果を科学論文として報告するだけでなく、一般の方々に情報をわかりやすく伝えることも重要であると考え、さまざまな形で情報の提供を行っており、本書では、柴田康行 フェロー、山川茜 主任研究員、伏見暁洋 主任研究員(環境計測研究センター)、鈴木規之 センター長(環境リスク・健康研究センター)(執筆順)が執筆に参加し、家田曜世 研究員(環境計測研究センター)が編集に参加しています。
近年話題となっているPM2.5やマイクロプラスチック、水銀などの様々な環境問題について、最新の研究成果も含めて詳しく説明しています。化学物質に関する問題をより身近に感じて頂けるような内容になっておりますので、ぜひご一読ください。
本書の目次と執筆者(敬称略)
まえがき
プロローグ 地球をめぐる不都合な物質とは (国立環境研究所 柴田康行)
「第1部 人類が作り出した化学物質が地球を覆う」
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第1章 世界に広がるPOPs汚染
—海生哺乳動物の化学物質汚染と途上国のダイオキシン汚染
(愛媛大学 田辺信介、国末達也) -
第2章 マイクロプラスチック「不都合な運び屋」
(東京農工大学 高田秀重) -
第3章 水俣病だけではない「世界をめぐる水銀」
(国立環境研究所 山川茜) -
第4章 古くて新しい不都合な物質「重金属」
—四大公害病から越境汚染まで
(静岡県立大学 坂田昌弘)
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第5章 知られざるPM2・5
—何が原因?どこからやってくる?
(国立環境研究所 伏見暁洋)
「第2部 不都合な化学物質は、私たちにどのような影響をもたらすのか?」
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第6章 メチル水銀が子どもの発達に与える影響を探る
(東北大学 仲井邦彦) -
第7章 化学物質が免疫機構に異常を引き起こす
—免疫かくらんとアレルギー疾患
(摂南大学 太田壮一)
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第8章 毒に強い動物と弱い動物
—解毒酵素を介した化学物質との攻防
(北海道大学 石塚真由美)
エピローグ 化学物質をめぐる対立 (国立環境研究所 鈴木規之)
書名:地球をめぐる不都合な物質 拡散する化学物質がもたらすもの
著者名:日本環境化学会 編著
出版社:講談社
ISBN-10:4065163935
ISBN-13:978-4065163931
定価:1080円(本体1000円)
出版日:2019年6月18日
ページ数:272ページ
講談社ブルーバックス
http://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000323354
(問い合わせ先)
国立環境研究所 環境計測研究センター フェロー
柴田 康行(しばた・やすゆき)
〒305-8506 茨城県つくば市小野川16-2
電話:029‐850‐2450
e-mail:yshibata(末尾に@nies.go.jpをつけてください)