2016年7月6日
受賞のお知らせ ~
広木 幹也 主任研究員と野原 精一 室長が Ecological Research 論文賞を受賞
概要
受賞者氏名: 広木 幹也, 野原 精一 (生物・生態系環境研究センター)
賞の名称: Ecological Research 論文賞
授賞機関: 日本生態学会
受賞年月日: 2016年3月23日
受賞対象: Variation in microbial function through soil depth profiles in the Kushiro Wetland, northeastern Hokkaido, Japan,Ecological Research (30), 563-572,2015, http://dx.doi.org/10.1007/s11284-015-1257-3
ひとこと
本研究は環境省地球環境等保全試験研究費「湿原流域の変容の監視手法の確立と生態系修復のための調和的管理手法の開発」によって北海道釧路湿原において実施された研究成果の一部をまとめたものです。論文では、土壌有機物や栄養塩の動態を支配する微生物活性(全微生物活性、有機物分解、リン酸塩産生、脱窒)を分析化学的手法によって測定し、解析した結果を報告しました。これまでは土壌表層の活性しか注目されてきませんでしたが、本研究では150cm深の土壌においてもこれら微生物活性が認められることを明らかにし、湿原の有機物と栄養塩の動態については土壌表層だけではなく、深層も含めて議論する必要があることを初めて示したことが高く評価されました。