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2021年4月1日

海域環境研究室

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研究テーマ

海域環境研究室では、日本近海・沿岸・干潟環境を対象として、陸域汚濁負荷などの人為汚染、東日本大震災で生じた津波や福島第一原子力発電所事故などが海洋生態系や物質循環に及ぼす影響の評価・解明に関する研究を行っています。

東京湾は、水質総量削減規制などの水質改善努力にも関わらず、現在も赤潮や貧酸素水塊が発生しています。これまでに明らかにしてきた貧酸素水塊の形成メカニズムに関する知見をベースとして、東京湾水質改善のための底質改善要素技術の開発と評価に現在取り組んでいます。

東シナ海は、中国河川経由の汚濁負荷が近年著しく増加した海域であり、海洋循環に伴う日本近海への影響が懸念されています。水産総合研究センターとの共同航海調査による実態解明、大型施設海水マイクロコズムを用いた現場植物プランクトンの培養実験、中国陸域負荷の評価、海域の生態系・物質循環のモデル開発・シミュレーションを通じて、東シナ海環境の評価・予測に取り組んでいます。

東日本大震災に伴う津波は、臨海部備蓄油の海域への流出や干潟環境の大規模な変化(仙台市蒲生干潟)など、沿岸環境に大きな影響を及ぼしました。これらの環境影響評価や環境回復過程の研究に取り組んでいます。また福島第一原子力発電所事故により海洋環境に放出された放射性物質の動態シミュレーションモデルの開発や底生生態系への移行の評価・予測に関する研究にも取り組んでいます。

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