公開シンポジウム2012 「大震災と環境再生」 開催報告
【行事報告】
国立環境研究所セミナー委員会
国立環境研究所では、環境研究の最新の成果を皆様にお伝えする活動の一環として毎年6月の環境月間に合わせて公開シンポジウムを開催しています。本年は、6月15日(金)メルパルクホール(東京都港区)にて、また6月22日(金)にはシルクホール(京都市)において、「公開シンポジウム2012 ~大震災と環境再生~」を開催いたしました。東京会場では707名、京都会場では250名の方々にそれぞれお越しいただきました。
今回の公開シンポジウムでは、国立環境研究所のこの1年間の取り組み、とくに東日本大震災後の被災地におけるがれき処理や環境中の放射性物質の挙動解析など当研究所において実施した観測、調査・研究、対策支援活動を通じて得られた経験や知見を報告いたしました。講演、ポスターセッションともに活発で有意義な意見交換を行うことができました。ご来場いただいた皆様に心より御礼申し上げますとともに、皆様からいただいた貴重なご意見は、今後の研究活動に役立ててまいりたいと思っております。


【講演の部】
当研究所が大震災後に取り組んできた復旧・復興にかかわる調査、研究の進捗状況や得られた成果を中心に以下のような5件の講演を行いました。
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a. 廃棄物と放射能問題のこれまでとこれから ~研究所での取り組みを中心に~
(資源循環・廃棄物研究センター 大迫政浩) -
b. 災害廃棄物および放射性物質汚染廃棄物の焼却処理に関する課題への対応
(資源循環・廃棄物研究センター 倉持秀敏) -
c. 放射性物質の環境中の挙動を追う~多媒体(マルチメディア)モデルの開発と応用~
(環境リスク研究センター 鈴木規之) -
d. 宮城県内津波被災地における長期的環境モニタリング
(環境健康研究センター 中山祥嗣) -
e. 環境にやさしく情勢変化にも強い都市に向けて~資源の有効利用の視点から~
(社会環境システム研究センター 藤井 実)
【ポスターセッション】
講演の前後にポスターセッションの時間を設けました。当研究所の大震災復旧・復興へ貢献する研究活動を始め最新の研究成果を16枚のパネルで展示し、その研究を担当した研究者が参加者に直接説明しました。また講演後のポスターセッションでは、講演者が発表内容の一部を展示したパネルの前に立ち、参加者の質問に直接お答えしました。

講演やポスターセッションの発表資料やビデオ映像については、準備でき次第、当研究所のホームページから公開する予定ですので、是非ご活用ください。なお、一昨年まで作成配布していたDVDについては、ホームページからのビデオ映像の提供に代えましたので、ご了承ください。