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2021年11月1日

発表機関のロゴマーク
アジア太平洋気候変動適応情報プラットフォーム
(AP-PLAT)新ウェブサイト公開のお知らせ

(筑波研究学園都市記者会、環境省記者クラブ、環境記者会同時配付)

2021年11月1日(月)
国立研究開発法人国立環境研究所
気候変動適応センター
アジア太平洋気候変動適応研究室
        室長 増冨祐司
    副センター長 肱岡靖明
 

概要
   国立研究開発法人 国立環境研究所 気候変動適応センター(以下「気候変動適応センター」)は、気候変動および適応に関する海外向け情報プラットフォーム「アジア太平洋気候変動適応情報プラットフォーム(以下「AP-PLAT」)」の新しいウェブサイトをリニューアル公開いたしました。
   本リニューアル公開にあたり、デザインの刷新及びコンテンツの拡充を行い、例えば以下のようなツールを公開し、どなたでも利用することができます。

・「ClimoCast」:最新の気候予測情報を地図やグラフで表示したり、ワンクリックでデータをダウンロードできる。
・「Climate Impact Viewer」:農業・健康・水資源・沿岸等の様々な分野の将来の気候変動影響や適応策の効果を地図上で表示させることができる。
・「ClimoKit」気候変動適応をサポートする有用なツールやデータを検索できるデータベース

   その他、能力強化を目的としたEラーニング教材、適応計画に関する情報、世界の適応ニュース等を掲載しています。
   本ウェブサイトのリニューアル公開については、英国・グラスゴーで開催される国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26: 2021年10月31日から11月12日)においても発表を行います。
 

トップページイメージ
図1. トップページイメージ

1.ウェブサイト作成の背景

 気候変動適応センターでは、気候変動適応法に規定された気候変動等に関する情報の国際的な共有体制を整備の役割を担っており、2019年6月よりアジア太平洋地域を対象とした情報プラットフォーム「AP-PLAT」を運営しています。気候変動影響が顕在化する中で、気候変動に関する適応をより推進するために、ウェブサイトのリニューアルし、デザインの刷新およびコンテンツの拡充を行うことにしました。

2.ウェブサイトのコンテンツ詳細

1)ClimoCast(クライモキャスト)

 CMIP6のデータをベースとした最新の気候予測情報を地図やグラフで見たり、ダウンロードすることができるツールです。ClimoCastでは複数の温室効果ガスの排出シナリオや気候モデルの気候予測を地図上で表示や比較ができる他、グラフ上の表示やデータのダウンロードなども可能です。さらに、ClimoCastではユーザーが将来の気温や降雨量の変化を全球レベルではなく、自身の住んでいる町について表示・ダウンロードできることがClimoCastの大きな特徴です。また、専門家だけでなく一般の人にも広く使っていただけるようにデザインされています。


※CMIP6:複数の気候モデルを相互に比較した「第6期結合モデル相互比較計画」

ClimoCastの地図およびグラフ表示画面
図2.ClimoCastの地図およびグラフ表示画面

2)Climate Impact Viewer(クライメートインパクトビューアー)

 世界中のあらゆる地点における気候変動影響や適応の効果を様々な分野について地図やグラフで表示できるツールです。今回のホームページのリニューアル公開に合わせClimate Impact Viewerへのデータセットの追加や機能拡大など大幅な改良を行いました。対象分野および地域(世界または特定の地域)はデータセットによって異なりますが、対象分野の例として「気候」(気温や降雨量の変化)、「農業」(米や大豆といった主要作物の収穫量の変化など)、「健康」(熱中症による死亡率)、「海面上昇」などが含まれています。

Climate Impact Viewerの地図およびグラフ表示画面
図3.Climate Impact Viewerの地図およびグラフ表示画面

3)ClimoKit(クライモキット)

 気候変動適応をサポートするための有用なツールやデータを検索できるデータベースです。対象分野などの検索条件を絞ることで必要なツールを簡単に探すことができます。「気候」「災害」「沿岸」「生態系」「食料」「水資源」などの分野で、過去の統計データから将来の気候予測ツールや影響評価ツールまで、様々な適応支援ツールを幅広くカバーしています。

ClimoKitデータベース
図4.ClimoKitデータベース

4)能力開発及び情報ハブ機能

 アジア太平洋地域における気候変動適応のための能力開発を目的として、環境省が開発したオンライン学習ビデオ等のEラーニング教材を公開しています。ウェブサイトで誰でも受講することができます。
 また、ウェブサイトを地域の情報ハブとして、能力開発に取組む主要なパートナー機関と情報交換を促進しています。

5)その他

 世界中の適応に関する最新動向を収集・配信する「世界の適応ニュース」や、適応計画の策定状況に関する情報等も提供しています。

3.アクセス方法、対応環境について

ウェブサイトの詳細は下記リンク先をご確認ください。
アジア太平洋気候変動適応情報プラットフォーム(AP-PLAT)
https://ap-plat.nies.go.jp/

4.今後の展望

 今後も気候変動の適応推進に向けた新たなツール開発や情報収集・配信を進め、各コンテンツの拡充を行ってまいります。また、ユーザーや関係者の皆様からフィードバックをいただき、コンテンツの強化を図っていきたいと考えています。

5.問い合わせ先

国立研究開発法人 国立環境研究所 
気候変動適応センター アジア太平洋気候変動適応研究室
室長 増冨祐司 / 副センター長 肱岡靖明
〒305-8506 茨城県つくば市小野川16-2
電話: 029-850-2438(気候変動適応センター アジア太平洋気候変動適応研究室)
E-mail: ap-plat(末尾に@nies.go.jpをつけてください)

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