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第40回環境賞「環境大臣賞・優秀賞」(日立環境財団、日刊工業新聞社)

  • 受賞者:
    町田敏暢
  • 受賞対象:
    定期航空路線を利用した温室効果ガスのグローバル観測
  • 受賞者からひとこと:
    CONTRAIL(コントレイル)は2005年より日本航空が運航する国際定期航空便に2種類の観測装置を搭載して、上空の温室効果ガスをこれまでにない頻度で広範囲に観測するプロジェクトです。今回はCONTRAILプロジェクトを実施している国立環境研究所、気象研究所、日本航空、株式会社ジャムコ、公益財団法人JAL財団がチームとして共同で受賞したものです。CONTRAILで得られた観測データは炭素循環の解明ばかりでなく、モデルの検証、大気輸送の解析、GOSATなどの衛星観測の検証など国内外の多くの研究に貢献しています。CONTRAILプロジェクトは研究者ばかりでなく、民間企業もそれぞれの得意分野を活かして参画しているところが大きな特徴です。今回は官民が一体となって取り組んでいることの好例であることも受賞理由の一つに挙げられていました。このようなプロジェクトですので、研究以外の分野で社会的にも認めていただいたということは参画者一同の大変な励みとなりました。

第19回日韓国際環境賞(毎日新聞社、朝鮮日報社)

  • 受賞者:
    町田敏暢
  • 受賞対象:
    定期航空路線を利用した温室効果ガス観測の推進
  • 受賞者からひとこと:
    CONTRAIL(コントレイル)プロジェクトで今年度2つ目の賞をいただきました。この賞も国立環境研究所、気象研究所、日本航空、株式会社ジャムコ、公益財団法人JAL財団の共同受賞です。CONTRAILでは日本航空が運航する8機の航空機を利用して世界の上空の温室効果ガスを観測しています。上空の二酸化炭素濃度を連続して航空機で測り続ける観測は世界で初めてです。この賞では世界でもユニークな観測や得られたデータの重要性について評価されましたが、官民共同の先例となっていることも受賞理由の1つとなりました。特に会社ごとの事情がある中でもプロジェクトの意義を理解し、協力を続けていただいたことを認めていただきました。日本が世界に誇れるプロジェクトですので、今後も受賞に恥じないような努力をしなければならないと思っています。

平成25年度廃棄物資源循環学会関東支部研究発表会 優秀ポスター賞

  • 受賞者:
    小栗朋子、梶原夏子、松神秀徳、石垣智基、山田正人、滝上英孝
  • 受賞対象:
    災害廃棄物仮置き場における金属類の排出挙動評価に関する基礎的検討
  • 受賞者からひとこと:
    2013年11月30日に東京工業大学すずかけ台キャンパスで開催された廃棄物資源循環学会関東支部研究発表会(第4回関東支部セミナー)にて、「災害廃棄物仮置き場における金属類の排出挙動評価に関する基礎的検討」と題したポスター発表を行い、優秀ポスター賞を受賞しました。この研究は2013年10月に東日本大震災の災害廃棄物仮置き場を現地調査した結果を報告したものです。東日本大震災により発生した災害廃棄物中には有害な金属類を含んでいる場合が多いのですが、これら廃棄物の保管、選択作業に伴う金属類の周辺環境への影響については十分に把握されていないのが実情です。今回の受賞を励みに、今後も地道な調査研究を行うとともに、研究成果の発信を積極的に行っていきたいと思います。

Distinguished reviewer 2013(日本疫学会誌 Journal of Epidemiology)

  • 受賞者:
    道川武紘
  • 受賞対象:
    Journal of Epidemiology投稿論文査読に対する貢献
  • 受賞者からひとこと:
    私の所属している日本疫学会では、2010年度から、学会誌(Journal of Epidemiology)の査読の承諾・非承諾数、査読返却までの時間、査読の内容等を勘案し、当該年のBest reviewerを選出しています。今回、2013年度のBest reviewerに選出していただきました。日本の疫学の中で環境疫学はマイナーな分野であり、学会誌に掲載される環境疫学関連の論文数は少ないのが現状です。これを一つのきっかけに、日本における環境疫学のエビデンスを増やすよう努力していきたいと思います。

2013年度応用地域学会論文賞

  • 受賞者:
    瀬谷創、山形与志樹
  • 受賞対象:
    Weighted-average least squaresの空間計量経済モデルへの適用(Journal of Applied Regional Science, (16), 43-54, 2012)R
  • 受賞者からひとこと:
    近年、Regional Science(地域科学)関係の国際会議や国際誌においては、空間計量経済学の占める割合が非常に高くなっています。一方で、我が国では空間計量経済学を専門とする研究者は数える程しかおらず、実証研究も未だ少ないのが現状です。そのような中で著者らは、応用地域学会その他において、空間計量経済学に関する理論・実証研究を積み重ねており、本論文は、空間計量経済モデルにWeighted-average least squares(WALS)と呼ばれるモデル平均化アプローチを適用した独創性の高い研究成果です。本研究では、2種類のモンテカルロ実験により、[1]データ発生過程が空間的自己相関を持つ確率過程である場合、従来の非空間推定量が過大方向のバイアスを持つため、単純な非空間モデルの適用が誤った政策的示唆につながる可能性があること、および[2]空間計量経済モデルとWALSの組み合わせが、除外変数バイアスの緩和に有用であること、が示されています。本研究では、モデル平均化に空間的自己相関を導入する一つの方法論を提示しつつ、空間的自己相関を無視することの危険性を示した点で地域科学分野での貢献が大きいものと認められ、応用地域学会論文賞を受賞しました。

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