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 今回のニュースでは,環境科学の主要な対象である生態系について,手つかずの「自然」ではなく,人間活動によって変容を受けている「環境」という面から改めて問い直すことを示唆する論評,さらに地球規模環境問題の研究を遂行する国立環境研究所における研究主体である地球環境研究グループをめぐる研究体制上の問題など,関係各位の議論を喚起する話題が取り上げられている。本研究所も設立20年に垂んとし,環境基本法の制定も爼上に上っている折から,環境科学のあり方についての論議も初心に戻って行う必要性があるのではないだろうか。研究分野による研究者の視点の違いを当然のものとして,異分野による研究者の立脚する基盤そのものに係わる議論が乏しくなっているように見える今日,今回のニュースの記事が,改めて環境科学のあり方を考えてみる機会となれば幸いである。(CT)