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2005年8月31日

再生品の安全性を考える

ゴミ(6)

 私たちの身の回りのものはすべて、いつかはごみとなります。
 世の中では、リデュース、リユース、リサイクルと叫ばれていますが、ごみのリデュース(減量化)はなかなか進んでいません。 一方、リサイクル(再生利用)については、例えば、国がペットボトルなどの容器包装廃棄物のリサイクルを進めるために法律を制定するなど、年々取組が拡大しています。リサイクルによって生み出された様々な再生品は、身のまわりの製品としてみなさんもいろいろと見かけたことがあることでしょう。
 ところで、ごみを焼却すると、灰が残るのはご存じですね。これまで灰はすべて埋め立られていました。今では、かなりの地方自治体で、ごみの処理に灰が残らない、その替わりに「溶融スラグ」と呼ばれるガラスのような固まりを作る溶融炉と呼ばれる施設を導入しています。実はこのスラグは、再生品としてアスファルトに混ぜて道路の材料とするなど、土木用資材として使うことが可能なのです。つまり、"ごみの燃え残り"さえリサイクルできる技術があるのです。
 しかし、溶融スラグのような再生品は、スムーズに利用が進みません。「ごみを原料とする」ということから、有害な物質を含むのではないか、それが環境へ悪影響を及ぼすのではないか、という懸念があるからです。再生品が利用されないと、リサイクルが進まないことになってしまいます。
 そこで、そのような再生品を安全に利用できるようにするため、現在、国による品質規格(JIS)が作られつつあります。規格基準には「環境への影響のない」こと、例えば有害物質の量に関する基準が含まれる予定です。
 その基準に対して、利用する人や一般市民の中には、危険性・有害性を"ゼロ"にして欲しいと言う人もいます。どこまでなら許容できるのか、ということは感情的にではなく現実的に考えていただきたいのですが、たとえば土木資材として利用するならば、通常の"土壌"と同等の安全性基準ということなら納得されるでしょう。
 溶融スラグを例にお話しましたが、他にも、廃棄物は、セメント産業や鉄鋼産業でも利用が進んでいます。廃棄物を利用した再生品を作る側には情報の継続的な提供が、そして市民にはそれを適切に評価する目を持つことがますます必要になるでしょう。

図:溶融スラグの例

【循環型社会形成推進・廃棄物研究センター 有害廃棄物管理研究室 主任研究員 貴田昌子】

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