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地域・生活の課題解決と持続可能性目標を同時達成する地域診断ツールの構築(令和 6年度)
Development of a regional evaluation tool to resolve regional and lifestyle issues and achieve sustainability goals simultaneously

研究課題コード
2125AA118
開始/終了年度
2021~2025年
キーワード(日本語)
脱炭素,地域
キーワード(英語)
carbon neutral,region

研究概要

地方自治体スケールを対象に、社会経済面、エネルギー需給面、地域環境面、環境政策面など、持続可能性に関わる多様な側面を統合的かつ定量的に俯瞰し、地域特性や個人属性を踏まえた生活・行動の分析・構造化を行うとともに、持続可能性の観点から地域の現状を診断し、また、社会経済の見通し・政策目標や地域に賦存する資源の質と量に、地方自治体や地域住民等の地域のステークホルダー(SH)の意見・要望も踏まえて、将来の持続可能な社会の姿(地域社会像)とその転換の道筋・ロードマップを定量的に検討できる手法を、AIM等の各種モデル群も組み合わせて地域診断ツールとして開発する。開発したツールは、PG全体で共通とする地域を中心に複数の地域へ適用し、具体的な地域社会像と転換の道筋を検討するとともに、その結果も踏まえてWebの操作により地域の診断や将来像・道筋を検討できるシステム化を推進する。加えて、外部機関との連携を活用して、地方自治体・地域住民等SHと持続可能地域に関する議論を地域診断ツールやそのWebシステムを用いて行うワークショップを実施し、地域診断ツールを用いた地域共創型課題解決方策を試行する。これら成果は、都度で他のPJ、特にPJ4へ提供し、それぞれの実施する地方自治体等との議論において活用されることを目指す。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:政策研究

全体計画

各自治体における持続可能な地域社会の姿と転換方策を定性的かつ定量的に検討する枠組みを構築し、持続可能性の要件と各種ステークホルダーの意見・要望とに基づく地域社会像(ビジョン)の探索や、地域特性や個人属性を踏まえた生活・行動の分析・構造化と転換可能性の検討を行い、持続可能な地域社会に向かう道筋を提示する。具体的には、3年程度で地域の要望と持続可能性の要件の整理を踏まえ、持続可能性の状況を診断するツール(モデル、評価手法)を開発するとともに、全国市区町村別・メッシュ別・個人属性別等の社会経済シナリオに国環研の各種モデル群等を適用することで、環境負荷と環境影響及び対策効果の評価を行う。また、5年を目途に、課題全体で共通とする複数の地域を対象に診断ツールを用いて定量的な診断を行うとともに、自治体職員が利用できるツールを目指した改良を行うほか、持続可能性の評価に不足する点を明らかにし、社会経済シナリオの改良を行う。
これらを通じて、全国自治体を対象に持続可能性と地域の要望を両立する社会像を評価する枠組みと診断ツールを開発し、持続可能な地域社会の姿と転換の道筋を明らかにすることに貢献する。

今年度の研究概要

前年度の成果等も踏まえ、地域の社会経済やエネルギー、環境等に関する現状及び将来の環境負荷や対策効果等に関する定量化・指標化手法のさらなる高度化をはかり、プログラムに共通の地域等での評価やシステム化を試行する。また、具体の地域において持続可能な地域への転換方策に関する市民の提言が政策化される状況を明らかにし、他地域への展開を支援する。

課題代表者

松橋 啓介

  • 社会システム領域
    地域計画研究室
  • 室長(研究)
  • 博士(工学)
  • 工学,土木工学,建築学
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担当者