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2013年10月31日

新刊紹介

NIES Annual Report 2013

 本英文年報は海外の研究者や行政担当者などを対象に、独立行政法人国立環境研究所の調査・研究の現状を紹介することを目的として年1回発行されています。本号は、2011年度から5年間の第3期中期計画の2年目にあたる2012年度の活動情報が取りまとめられています。第3期中期計画では、8つの研究分野ごとに設置された研究センターのもとで、10の重点・先導研究プログラム、および環境研究の基盤整備事業が実施されています。それらに環境情報部で実施された事業も含め、活動概要等を分かりやすく紹介しています。また、2011年3月におきた東日本大震災からの復旧・復興に向けて、各センターで行っている放射性物質・災害に関する研究活動等についても記載しています。

環境儀No.50「環境多媒体モデル-大気・水・土壌をめぐる有害化学物質の可視性-」

 化学物質は、環境中のさまざまな媒体(大気・川や湖・土壌など)の中を移動あるいは分配されます。環境中に放出された化学物質が、いつ、どこに、どのくらい出現するかを正確に予測することが、人と環境に悪影響を与えないよう、適切に管理するために重要です。

 本号では、地理情報を環境管理に応用する環境多媒体モデル「G-CIEMS」を中心に紹介します。

 国立環境研究所では、大気、水、土壌などの環境多媒体モデルを用いて、環境中での化学物質の動態を予測し、その管理に応用する研究に取り組んでいます。複雑な地形を有する日本において環境中に放出された化学物質の動態を精密に再現するため、2001年から地理情報システム(GIS)を応用した新たなモデルの開発に取り組み、環境多媒体モデル「G-CIEMS」が完成しました。空間分解能を持つ環境多媒体モデルは、欧米にもほとんど存在しないもので、研究所がこれまでに行ってきた地理情報を環境管理に応用するさまざまな試みを発展させたものです。

 本モデルは、農薬などの評価や解析にも応用され、解析結果を可視化したリスクマップが公開されるなど、研究と行政における環境管理の場面で着実に応用されつつあります。

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