ユーザー別ナビ |
  • 一般の方
  • 研究関係者の方
  • 環境問題に関心のある方
2018年9月28日

東京オリンピック・パラリンピック時における熱中症対策

コラム3

 2020年東京オリンピック・パラリンピックは、酷暑の中で行われることが予想されており、アスリートのみならず、観客を含めた熱中症対策が差し迫った課題になっています。研究チームでは、地球温暖化適応策として、航空機による高解像度の地表面温度観測を共同研究者と実施しました。これにスマートフォンから取得されたGPSデータを重ね合わせて(図8)、暑熱リスクを考慮した人の歩行環境(Walkability)の評価研究に取り組んでいます。

マラソンコースのGPSデータ
図8 2020年東京オリンピックのマラソンコースにおける2016年8月5日11時~13時半の地表面温度と同日同時刻のGPSデータ(東京都新宿区神楽坂付近)
東京オリンピックのマラソンコースの一部でもある外堀通りや、飲食店や商店が集中する神楽坂にGPSデータが多く分布しています。街路樹が多い外堀通りですが、実際には地表面温度は高く、オリンピックに向けて早急な暑熱リスク対策が必要であることがわかります。また、多くの人が歩く神楽坂の通りにおける歩行者の行動を観測して、暑熱リスクをコントロールすることで、暑熱リスク対策と経済活動の活性化の両立に向けた検討を共同研究者と進めています。

関連新着情報

関連記事