2009年12月25日
中長期を対象とした持続可能な社会シナリオの構築に関する研究(特別研究)
平成18〜20年度
国立環境研究所特別研究報告 SR-92-2009
環境問題の解決策を検討する上で、環境問題はもとより、エネルギーや食料等の安全保障、国際貿易、社会経済活動などさまざまな観点から、将来にわたる長期的な持続可能な社会のビジョンを定め、問題解決に向けたシナリオやロードマップを構築することは重要です。本報告書では、平成18~20年度に実施した特別研究の成果として、定量化が可能な事象については、統合評価モデルや計量経済モデルを用いて、ビジョン・シナリオを描き、定量化が困難な事象については、専門家インタビューなどの手法を用いて、定性的なビジョン・シナリオを描き、持続可能な社会像を構築するための道筋や課題を示しています。また、今後、持続可能な社会構築に向けたより詳細なビジョン・シナリオの検討のために、持続可能性指標のあり方についても提示しました。持続可能性の観点から社会の状況を把握する指標として、現在、必ずしも適切な持続可能性指標は存在しないからです。
これらの研究成果に基づいて、今後の持続可能な社会の構築に向けた取り組みに貢献したいと考えています。
(社会環境システム研究領域 日引 聡)
関連研究者
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