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衛星観測に関する事業(令和 6年度)
Satellite Observation Project

研究課題コード
2125AS150
開始/終了年度
2021~2025年
キーワード(日本語)
 
キーワード(英語)
 

研究概要

「地球温暖化対策の推進に関する法律」及び「宇宙基本計画」に基づき、GOSATシリーズによる温室効果ガス等のモニタリングを実施する。令和6年度打ち上げ予定である3号機については、パリ協定の実施に資する観測データを国際社会に提供すべく、そのデータ処理システムの開発と運用に取り組む。

研究の性格

  • 主たるもの:モニタリング・研究基盤整備
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

第4期に引き続き、環境省、宇宙航空研究開発機構(JAXA)及び国環研の三者が連携して推進している温室効果ガス観測技術衛星(いぶき、GOSAT)シリーズプロジェクトにおいて、衛星による温室効果ガス濃度等の全球観測を継続的に実施し、全球炭素循環や関連物質の濃度分布の科学的理解の深化及び将来の気候予測の高精度化に貢献する。また、衛星を用いた各国の温室効果ガスや短寿命気候強制因(SLCF)、粒子状物質の排出インベントリや排出削減活動の検証に関する技術を開発し、環境省の地球温暖化関連施策へ貢献する。

今年度の研究概要

 GOSATについては、後期運用期間中に取得したデータの定常処理を継続し、二酸化炭素、メタンなどの濃度やフラックス等を算出するとともに、 そのプロダクトの検証と保存、提供、広報活動を実施する。また全データの確定再処理の検討・準備を進め、衛星の状態を見極めながら適切なタイミングで確定再処理を行う。さらにその運用終了に向けた検討を環境省、JAXA などとともに実施する。
 GOSAT-2については、新しいアルゴリズムによる再処理を実施して二酸化炭素、メタン、一酸化炭素の濃度等のプロダクトを更新するとともに、プロダクトの検証と保存、提供、広報活動を実施する。またデータ処理システムの維持改訂やその後期運用に向けた準備などに取り組む。
 GOSAT-GWについては2024年度に予定されている打上げに向けて、二酸化炭素、メタン、二酸化窒素の濃度などの算出用の地上データ処理システムの試験や初期運用を行うとともに、検証/データ利活用体制の整備を進め、に備える。
 さらに、GOSATシリーズのデータ利用の拡大などを目的として、研究公募による国内外の研究者との共同研究を継続する。また他の研究機関等に最適な専門家がいる分野に関しては、機関間共同研究や GOSAT-2 サイエンスチームメンバー等(国内の大学・研究機関に所属する研究者)への委託業務を通して我が国としての成果の最大化を図る。さらにGOSATシリーズのデータ処理に必要な気象データの一部を気象庁との協定に基づき入手するほか、検証サイトにおいて地上観測を行っている海外の大学・研究 機関等とも協定を結び、検証観測装置の設置・運用や検証データの早期入手を進める。他国の同種衛星については、機関間の協力協定などを通して連携を推進する。さらに4号機について科学、行政、ビジネスの各分野における要求などの検討や関係機関との意見交換などを進める。
 これらを通じて、全球炭素循環等の科学的理解の深化、将来の気候予測の高精度化、及び環境省の地球温暖化関連施策に貢献する。

外部との連携

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構、国立研究開発法人海洋研究開発機構、国立研究開発法人情報通信研究機構、国立大学法人筑波大学

課題代表者

松永 恒雄

  • 地球システム領域
    衛星観測センター
  • センター長
  • 博士 (工学)
  • 工学
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担当者