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気候変動影響の定量評価と影響機構解明に関する研究(令和 4年度)
Research on evaluation and clarification of effects and mechanisms of climate change

研究課題コード
2125AA129
開始/終了年度
2021~2025年
キーワード(日本語)
観測・監視,全国,アジア太平洋域
キーワード(英語)
monitoring,nationwide,Asia-Pacific

研究概要

気候変動が陸域・陸水・沿岸生態系、内湾環境、暑熱・健康等に及ぼしてきた影響を重点対象地域での観測データ等を用いて解明するとともに、適応策立案・推進に役立つ情報を提供する。具体的には、それぞれの対象について、過去から現在に至る状態変化に関する情報の収集を第4期中長期計画期間から継続して充実させるともに、新たに実験的手法や統計学的解析による研究を進め、気候変動影響のメカニズムについての理解を深める。同時に、気候変動影響をその他の人為的影響と区別する解析や、気候変動と人為影響の相互作用メカニズムの解明などを進め、気候変動影響を高い精度で検出するとともに、将来予測手法の改善や適応策の検討に資する知見を得る。なお対象域は主に日本国内とするが、マングローブ・サンゴ礁生態系、暑熱・健康問題等についてはアジア域も対象とする。
これらを通じて検出された気候変動影響に関する情報や、気候変動影響検出に有用なモニタリングデータは 3 年を目途に A-PLAT 及び AP-PLAT を通じて公表し、広域及び地域での適応策の立案や推進に貢献する。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

本プロジェクトは以下のサブプロジェクトから構成される。
PJ1-2a「気候変動および大気汚染がアジアの水稲生産および健康へ及ぼす複合影響の解明」
PJ1-2b「マングローブ生態系機能と気候変動—生態系機能評価と環境応答機構—」
PJ1-3a「気候変動影響の検出を目的とした陸域生態系の観測・監視」
PJ1-3b「湖沼生態系における気候変動影響の観測と影響プロセスの解明」
PJ1-3c「サンゴ・藻場群集における気候変動応答とメカニズムの解明」
PJ1-3d「沿岸域・閉鎖性海域の浮遊・底生生態系への気候変動影響の評価」
PJ1-3e「暑熱・健康及びエネルギー分野における気候変動に関する観測情報の分析研究」
PJ1-4「気候変動適応のための流域環境観測・監視手法の研究」
気候変動影響評価報告書等のレポートへの情報提供を意識しつつ各テーマの研究を進める。

今年度の研究概要

2021年度には観測や実験システムの確立、基本的な情報収集が完了できたため、今年度からは、自然生態系、暑熱・健康、農業(水稲生産)、再生可能エネルギーのそれぞれの分野において、気候変動影響の検出や影響メカニズムの解明の研究を展開する。気候変動の影響観測や検出の成果は、気候変動による影響の予測に関する研究(PJ2)の成果と連結させ、気候変動適応策の策定に貢献する。同時に、自然生態系に関するモニタリング手法の改善や標準化に取り組む。

外部との連携

東京大学、総合地球環境科学研究所、鹿児島大学、琉球大学、森林総合研究所、山梨大学、筑波大学、京都大学、ISME

課題代表者

西廣 淳

  • 気候変動適応センター
  • 副センター長
  • 博士(理学)
  • 理学 ,生物学
portrait

担当者