『4つの目で見守る生物多様性 −長い目,宙(そら)の目,ミクロの目,心の目−』
独立行政法人国立環境研究所公開シンポジウム2010
国立環境研究所では,毎年6月の環境月間にあわせて公開シンポジウムを開催しています。今年は,東京及び京都において,生物多様性の保全にかかわる当研究所の研究の一端をご紹介します。
1.メインテーマ
『4つの目で見守る生物多様性
-長い目,宙(そら)の目,ミクロの目,心の目-』
2.内容
最初の講演では,生物多様性とは何かをご説明するとともに,その背景にある進化の歴史,人間とのかかわり,そして現在の状況についてお話しします。これに続く4つの講演では,生態系と生物を見守る当研究所の活動をお伝えします。それらの中で,長い目でじっくりと見る(長期のモニタリング),空から広い範囲を見る(リモートセンシング),遺伝子などミクロの手がかりを利用して見る(遺伝子解析),そして統計的な処理やシミュレーション計算を活用する(統計・モデル解析)といったさまざまなアプローチをご紹介します。以上の5件の講演のほか,生物多様性と関連するテーマについて,来場者の皆様と対話しながら研究者が成果をご説明するポスターセッション(13件)を予定しています。
3.日時・会場
(1) 東京会場
開催日時 : 平成22年6月19日(土) 12:00~17:00
開催場所 : 九段会館ホール (千代田区九段南1-6-5)
アクセス : JR飯田橋駅より徒歩10分/東京メトロ東西線・新宿線・半蔵門線,九段下駅より徒歩1分
(2) 京都会場
開催日時 : 平成22年6月26日(土) 12:00~17:00
開催場所 : 京都シルクホール (京都市下京区四条通室町東入ル 京都産業会館8階)
アクセス : 京都市営地下鉄烏丸線四条駅・阪急京都線烏丸駅より徒歩3分
4.参加費・参加登録
参加費は無料です。
参加ご希望の方は,「公開シンポジウム2010」 webページ(http://www.nies.go.jp/sympo/2010/)にてお申し込みいただくか,氏名,年齢,性別,連絡先住所,電話番号,Fax番号,E-mailアドレス,参加希望会場(東京または京都),職業を明記の上,下記宛にE-mail,FAX又は葉書にてお申し込みください。後日,参加証をお送りします。
国立環境研究所公開シンポジウム2010登録事務局
〒171-0042 東京都豊島区高松1-11-16
(株)ステージ 内 (担当: 亀井,橋口)
Tel. : 03-5966-5784 Fax : 03-5966-5773
E-mail : info_nies2009@comm.stage.ac
※公開シンポジウムに関する情報は随時上記webページに掲載いたします。また,前回の「公開シンポジウム2009」の様子は,動画でご覧いただけます(http://www.nies.go.jp/sympo/2009/index.html)。
国立環境研究所公開シンポジウム2010プログラム
12:00~13:00 ポスターセッション
13:00~13:10 開会挨拶 理事長
13:10~13:40 講演1 はじめに : 多様な生き物を 見守る視点 … 竹中明夫
13:40~14:10 講演2 危機に瀕する湖沼と池の生物多様性
-モニタリングから見えてくる湖沼や池の生物の変化- ……………………………… 高村典子
14:10~14:25 休憩
14:25~14:55 講演3 藻類の多様性
-環境問題から保全,そして利用- …… 河地正伸
14:55~15:25 講演4 空からせまる生物多様性 ………………… 小熊宏之
15:25~15:55 講演5 川の魚に対するダムの影響評価
-北海道とメコン川を舞台に- …………… 福島路生
15:55~16:05 閉会挨拶
16:10~17:00 ポスターセッション
【ポスターセッション】
1. 関東の川で琵琶湖の魚に出会う -遺伝子を見てわかる国内外来生物-
2. 侵略的外来生物の生態リスク評価 ~カエルツボカビはどこから来たか?
3. 希少鳥類保全をめざしたバイオテクノロジー技術開発
4. 絶滅危惧種の遺伝的多様性保存に貢献するタイムカプセル化事業
5. 霞ヶ浦で発生するアオコ原因藻Microcystis aeruginosa の季節変化について
6. ミジンコの耐性変異から環境汚染の大きさを測る -集団遺伝学的モニタリングの開発-
7. サンゴの異変 -環境変動との関わりを調べる-
8. 熱帯雨林の減少・衰退による影響を評価する
9. 東アジアにおける草原の植物多様性 -貴重な生物資源とその危機-
10. 空から見る湿地の植物の分布-航空機リモートセンシングに基づいた推定-
11. 干潟生態系の構造と機能,そこで暮らすいきもの達
12. 伊勢湾沿岸生態系における生物多様性と生態系機能評価
13. 人工湿地による環境浄化 -多様な生物による排水処理-
目次
- 元禄の津波と平成の津波,そして環境の研究【巻頭言】
- 化学物質の生態リスクを耐性の進化から探る【シリーズ重点研究プログラム: 「環境リスク研究プログラム」 から】
- 化学物質の毒性試験と生態リスク評価【環境問題基礎知識】
- 徒然なるままに空想を巡らす雲をつかむような話【調査研究日誌】
- 環境情報メディア 「環境展望台」【業務等の紹介】
- 「第25回全国環境研究所交流シンポジウム」報告【研究所行事紹介】
- 「第29回地方環境研究所と国立環境研究所との協力に関する検討会」 報告 企画部研究推進室【研究所行事紹介】
- 平成21年度の地方公共団体環境研究機関等と国立環境研究所との共同研究課題について 企画部研究推進室
- 新刊紹介
- 表彰
- 人事異動
- 編集後記
- 国立環境研究所ニュース29巻1号