表彰
受賞者氏名 :内山 政弘
受賞年月日 :平成19年3月30日
賞の名称 :電気化学会論文賞(社団法人 電気化学会)
受賞対象 :「安定化ジルコニアチューブと亜硝酸塩系補助検知極を用いた高感度NO2センサ」
受賞者からひとこと:
この論文は,和間良太郎氏(九州大学),三浦則雄氏(九州大学)との共著です。大気中のNO2をターゲットとした固体電解質センサに関するもので,センサ感度は20ppb以下,大気中のCO2(4000ppm~1000ppm)と水蒸気の影響を受けないという優れた性能を持っています。様々な原理による固体化学センサの開発や,MEMS技術などの微細加工技術の適応により大気中微量物質の測定は微小なセンサにより可能になりつつありますが,このセンサは固体電解質を用いたガス濃淡電池において2つの電解質/電極界面における被検ガス濃度の違いが導電イオンの化学ポテンシャル差,つまり電池起電力としてあらわれるという原理に基づいています。
研究の過半は若い共同研究者(和間)により行われ,私の役回りは原理的な可能性と大気汚染物質センサの意義を強調し,彼の士気を鼓舞することでした。
この挑戦的な研究は大気汚染物質の個人暴露量の定量的な測定を目的とする「(環境省委託)大気汚染物質等のパーソナルモニタリング技術の開発」の一環として行われました。
目次
- この10年間で変わったこと巻頭言
- 資源性・有害性をもつ物質の循環管理方策の立案と評価 −循環型社会研究プログラム・中核研究プロジェクトの概要紹介−【シリーズ重点研究プログラム:「循環型社会研究プログラム」から】
- ホームページを使った身近な環境情報の提供 −UVインデックスと熱中症予防情報−【研究ノート】
- 分散型の生活排水対策としての浄化槽【環境問題基礎知識】
- 南極レポート(第2回:「昭和基地概要紹介」)【海外調査研究日誌】
- 「公」の科学はどこへ行った【随想】
- 「科学技術週間に伴う一般公開」の開催報告
- 「夏の大公開」の開催について
- 新刊紹介
- 研究所本館中庭のクスノキ【木漏れ日便り】
- 編集後記
- 国立環境研究所ニュース26巻2号