平成12年度地方公共団体公害研究機関と国立環境研究所との共同研究課題について
内山 政弘
地方公共団体公害研究機関(地公研)と国立環境研究所(国環研)が緊密な協力のもとに環境研究をより一層発展させていくことを目標として,地公研と国環研の共同研究が平成元年度より開始された。平成11年度は,27地公研と49課題の共同研究が実施されており,活発な研究交流を通じて環境研究の活性化に大きな役割を果たしている。平成12年度については,表に示すように,現在まで21研究機関から43課題の応募が寄せられているが,毎年,年度途中からの新規共同研究課題提案があるので,最終的には50課題程度の共同研究が実施されるものと予想される。
共同研究は,地公研と国環研の研究者の協議により研究計画を決定し,それに従って各々の研究所で研究を進めるものが大多数であるが,来年度は全国公害研究所連絡協議会等からの提言をうけ,国立環境研究所と複数の地公研の研究者が参加して共同研究を実施するものも構想されている。来年度もこの共同研究を通じて,地公研と国環研双方の研究者が互いに交流し,より良い環境を築くための研究の発展に寄与できるものと考えている。
(うちやま まさひろ,研究企画官)
目次
- 新たな環境産業に期待する巻頭言
- 「エラい」研究所
- ダイオキシンは「特殊化学物質」か?—有害な化学物質の包括的な管理のために—
- 輸送・循環システムに係る環境負荷の定量化と環境影響の総合評価手法に関する研究研究プロジェクトの紹介(平成10年度終了特別研究)
- 海域保全のための浅海域における物質循環と水質浄化に関する研究研究プロジェクトの紹介(平成10年度終了特別研究)
- シベリア上空における温室効果気体の観測研究ノート
- 葉の形が変化した植物を使って遺伝子組換え体の安全性評価法を開発する研究ノート
- 平成12年度国立環境研究所関係予算案の概要について
- 現実とバーチャルの共存?米国での研究生活海外からのたより
- 新刊紹介
- 表彰・人事異動
- 編集後記