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2021年9月30日

過去の環境儀から

これまでの環境儀から、生物多様性や森林生態系に関するものを紹介します。

No.75「GMOアンダーザブリッジ 除草剤耐性ナタネの生物多様性影響調査」

No.75表紙

日本では、主に食用油の原料としてたくさんのセイヨウナタネの種子が輸入されており、高い割合で遺伝子組換えにより除草剤耐性となった除草剤耐性ナタネが含まれています。このような除草剤耐性ナタネが自然環境中にどれくらい分布しているのか、それが生物多様性に影響を及ぼすおそれがないかを確認するために、国立環境研究所では、2003年以来継続的に除草剤耐性ナタネの生育状況の調査を行っています。ナタネ輸入港の周辺地域でのモニタリングなどについて紹介します。

No.53「サンゴ礁の過去・現在・未来 〜環境変化との関わりから保全へ〜」

No.53表紙

サンゴ礁は地球の表面積の0.1%の面積を占めるにすぎませんが、そこに9万種もの多様な生物が生息しており、人間に漁業資源や観光資源を提供しています。また、サンゴ礁は天然の防波堤となり、沿岸に住む人々を高波から守ります。このように人間を含めた生物に多大な恩恵を与えてくれるサンゴ礁ですが、近年、気候変動や赤土の流出など陸域からの負荷によってサンゴが減少し、急速に衰退しています。本号では、過去から未来にかけてのサンゴ礁の変化と、それに基づく保全策について、最新の研究成果を交えながら紹介します。

No.37「科学の目で見る生物多様性−空の目とミクロの目」

No.37表紙

地球上では、今、多くの生き物や生態系が存続の危機に瀕しています。農業や都市化をはじめとする土地利用による生息地の破壊や、生物資源の乱獲、さらには交通・運搬システムなどを介した意図的・非意図的な生物の長距離の移動などが大きな原因です。国立環境研究所では、前身の国立公害研究所からの改称、組織変更とともに、自然環境の保全をその任務のひとつと位置づけました。本号では、ミクロの目で迫る藻類の多様性の世界や、空からの撮影というマクロの目で迫る湿地生態系の空間的な構造の把握などの研究成果を紹介します。

No.28「森の息づかいを測る−森林生態系のCO2フラックス観測研究」

No.28表紙

日本は国土の2/3あまりが森林です。しかしながら、森林がどのくらいのCO2を吸収・放出しているかなど、実際のフィールドワークから森林全体のCO2収支を直接調べた例はあまりありませんでした。本号では、これまで継続的に観測することが難しかった森林規模のCO2吸収・放出量の観測に苫小牧、天塩、富士北麓で取り組んだ「森林生態系炭素収支モニタリング」プロジェクトを中心に紹介します。

No.04「熱帯林−持続可能な森林管理をめざして」

No.4表紙

地球上の生物種の半数以上が生息する熱帯林地域は、世界でもっとも多様な動植物を含む生態系が作り上げられている「種の宝庫」です。しかし近年、熱帯林は急速な減少を続けています。無秩序な森林伐採はかなり抑えられたものの、プランテーション、農牧畜地域などへの土地利用の改変は現在も盛んに行われていて、熱帯林の減少に歯止めがかかりません。 国立環境研究所では、森林総合研究所やマレーシアの研究機関、大学と共同で12年前からパソ保護林を中心として熱帯林の研究に取り組んでいます。本号では、その基礎研究の積み重ねの概略を紹介しながら、これ以上の熱帯林の破壊をくい止める手法としての「持続可能な森林管理」の研究を紹介します。