福島県立福島高校の皆さんが低公害車実験施設を見学されました
令和元年8月1日(木)、スーパーサイエンスハイスクール(SSH)指定校である福島県立福島高校の皆さんが国立環境研究所へ見学に来ました。地球環境研究センターの江守正多・副センター長から地球温暖化についての講義を受けたのち、一行は低公害車実験施設を見学しました。低公害車実験施設の案内を地域環境研究センターの近藤美則・主席研究員(広域大気環境研究室)が担当しましたので、その様子をお伝えします。
低公害車実験施設で福島高校の皆さんを出迎えたのは電気自動車の先駆けである「ルシオール」。このルシオールは、約25年前に研究所の研究者が主導してメーカー13社と共同開発した電気自動車です。
見学日は猛暑日が続く8月で、気温は34℃とかなりの暑さでした。皆さん声には出ませんが実験施設へ一歩入ると「涼しい・・・」とほっとされた表情。それもそのはず、この実験施設は車の試験条件である気温(25℃前後)、湿度(50%前後)の環境に常に保たれています。
近藤主席研究員によると、2000年以前の東京に外勤して戻ってくると顔や衣類が黒く煤けるほど、自動車の排ガスで大気が汚れていましたが、現在は様々な研究機関による研究成果や行政の取り組み等によって排ガスが規制され、東京の大気はとてもきれいになっているそうです。
写真1: 手前が屋根が太陽光パネルになっている電気自動車「ルシオール」です。その奥は説明中の近藤美則主席研究員(広域大気環境研究室)。
写真2: 走行テストの方法を説明中。会話しながら走行テストができる運転ロボットだったら嬉しいと、生徒さんたちに、より人間に近い自動運転ロボットの開発を促す近藤主席研究員。
写真3:エンジンの模型と様々な自動車から集めた排ガスが濾し取られたフィルターを見ていただきながら仕組みを説明しています。