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1998年10月30日

気候変動枠組条約第3回締約国会議
−交渉過程、合意、今後の課題

国立環境研究所研究報告 R-139-'98

表紙
R-139-'98 [4.1MB]

 昨年12月,京都において,気候変動枠組条約第3回締約国会議(COP3)が開催され,京都議定書が採択された。この議定書は,先進国や旧ソ連,東欧諸国が2008年から2012年までの温室効果ガス排出量について,数量目標を定めている等,今後の気候変動対策の指針となる重要な国際協定となった。しかし,また同時に,排出量取引や森林による吸収量の算定,途上国の参加問題等,さまざまな課題を残す議定書ともなった。

 本報告書は,このような重要な議定書が採択されるまでの経緯の詳細を広く普及し,また,今後の交渉担当者や研究者に残すことを目的として作成された。したがって,まずは気候変動問題が国際問題として取り上げられ始めた1980年代から1992年の気候変動枠組条約採択,そして1995年のCOP1へと,交渉の大きな流れを概説する。次に,COP1からCOP3までの2年間の議定書交渉の詳細を記述した上で,議定書の条項ごとにその意味を解説する。最後に,議定書で詰めきれなかった項目をまとめ,今後の課題としている。先日(1998年11月)COP4が開催され,ブエノスアイレス行動計画が採択されたところであるが,この行動計画で画期的な進展を図るためにも,COP3までの経緯をふまえておくことは重要だろう。

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