- 研究課題コード
- 2125AA122
- 開始/終了年度
- 2021~2025年
- キーワード(日本語)
- 地域モデル,地域分析,再生可能エネルギー,エネルギーマネジメント,復興まちづくり
- キーワード(英語)
- regional model,regional analysis,renewable energy,energy management,reconstruction town development
研究概要
原子力災害の被災地を中心とした復興のデータベースを構築し、持続可能性の各側面から復興過程の定量的分析を行う。これを活用し大規模避難後のマクロ的な地域再生を描写し将来シナリオを分析する地域統合評価モデルを開発し、避難指示の解除された地域における持続可能な発展に向けたシナリオを構築する。また、震災後の復興が円滑に進んだ地域を先導モデル地域として選定し、持続可能社会実現に向けた環境まちづくりに貢献するとともに、適切な事業・技術を選定し環境まちづくりを実現するための地域解析システムを開発する。この知見を避難指示解除地域等の自治体へも展開し、災害後の復興プロセスにおける環境まちづくりを支援する。これらの結果により、環境配慮型の復興まちづくりを実現するプロセスを提示し、災害後の復興・再生過程において環境まちづくりを支援するとともに、得られた分析結果の行政・県民への提供により具体の復興計画等へ貢献する。
研究の性格
- 主たるもの:政策研究
- 従たるもの:行政支援調査・研究
全体計画
原子力災害の被災地を中心とした復興のデータベースを構築し、持続可能性の各側面から復興過程の定量的分析を行う。将来シナリオを分析する地域統合評価モデルを開発し、避難指示解除地域における持続可能な発展に向けたシナリオを構築する。また、震災後の復興が円滑に進んだ地域を先導モデル地域として選定し、適切な事業・技術を選定し環境まちづくりを実現するための地域解析システムを開発する。具体的には、3年程度で復興のデータベースを用いた持続可能性の各側面から復興過程の定量的分析と、それを活用して大規模避難後のマクロ的な地域再生を描写し将来シナリオを分析する地域統合評価モデル(R2-AIM)を開発する。また、先導モデル地域を対象とした、環境まちづくりの実現のため適切な復興事業・技術を選定し得る地域解析システムを開発する。また、5年を目途に、これらモデルやシステムを活用し、将来シナリオの構築や環境復興計画、環境に配慮したまちづくりの実現に向けた具体的な提言を行う。これらの取組により、避難指示解除地域等における復興、再生、持続可能社会実現に向けた環境まちづくりに貢献する。
今年度の研究概要
これまでに構築したデータベースと地域統合評価モデルを活用し、避難指示解除区域を中心とした浜通り地域の市町村における将来シナリオを定量化し、技術的・政策的含意を分析して、まちづくりに関わる施策、特に復興・環境関連の計画・事業の立案に有用な情報を提供する。具体的な対象地域として大熊町・浪江町を想定する。 また、地域解析システム開発の一環として、これまでに事業者との協議を進めてきた具体の地域新電力を対象としたエネルギーマネジメントのシミュレーションを完了する。この結果を用いて、脱炭素型復興まちづくり計画におけるエネルギー地産地消や地域エネルギーマネジメントの高効率化の復興地域への水平展開を図る。
外部との連携
福島県浜通り地域を中心とする種々の復興自治体、福島県、東京大学、新地スマートエナジー株式会社、新地アーバンデザインセンター