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加速器質量分析計を用いた環境分析に関するた技術開発研究(令和 6年度)
Developing the techniques for environmental analyses using the accelerator mass spectrometry

研究課題コード
2126AI001
開始/終了年度
2021~2026年
キーワード(日本語)
加速器質量分析計,放射性炭素,ベリリウム10,ヨウ素129,炭素循環,気候変動,古環境,ブラックカーボン
キーワード(英語)
accelerator mass spectrometry,radiocarbon,10Be,129I,carbon cycle,climate change,paleoclimate,black carbon

研究概要

加速器分析施設は、環境中に存在する長寿命の放射性核種(14C, 10Be, 129I等)を質量分析の原理で高感度に測定し、環境研究を推進するための研究施設で、1996年に導入の大型タンデムAMSと2012年に導入の小型の炭素14C測定専用のCAMSからなる。本施設では、海水、大気、有機物・バイオマーカー、堆積物、大気粉じん試料(PM2.5, BC等)等、様々な環境試料の中の放射性炭素測定をはじめ、ベリリウム10、ヨウ素129等様々な核種の測定を行う。本施設では、様々な環境試料に関する手法、技術の開発を中心に、特に放射性炭素をトレーサに用いた取り組みでは、人為・自然起源の物質動態・起源、炭素循環、生物地球化学的プロセスの解明など環境問題において様々な研究を推進している。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

大型AMSでは、14Cの極超微量分析に関連し、アップデートによるチューニングを引き続き行いつつ、様々な環境試料から高品質なグラファイトを生成するための実験装置の開発検討、グラファイトの生成条件等について詳細な検討を進め、様々な環境試料の分析を行う。さらにヨウ素、ベリリウムの計測に向けた装置のチューニングを行う。一方、CAMSについては、環境省からの委託事業による炭素循環研究を実施する。

今年度の研究概要

今年度は、14Cの極超微量分析に関連し、分子レベル14C分析、BCの前処理におけるプロセスブランクの評価検討、AMSのアップデートによるチューニングを行う。環境省委託事業、所内研究プログラムなどに関連し、大気、海水の放射性炭素測定を実施する。また、メタンの14C測定のための試料前処理装置の開発に向けた検討を行う。昨年度に続き、ヨウ素、ベリリウム測定に向けた装置のチューニングを行う。3年に一度開催の国際加速器質量分析会議(AMS-16)およびAGU Fall meetingにおいて成果発表を行う。

外部との連携

国立科学博物館、信州大学、東京薬科大学、中部大学、県立広島大学、東京大学、天津大学、国立極地研究所、北海道大学、産業総合技術研究所、JAMSTEC、Univeristy of Alaska, Fairbanks, ETH-Zurich, University of Bremen, Alfred Wegener Polar Institute、Stockholm University等

課題代表者

内田 昌男

  • 地球システム領域
    物質循環観測研究室
  • 主幹研究員
  • 博士(農学)
  • 化学,地学,理学
portrait

担当者