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地球規模の脱炭素と持続可能性の同時達成に関する研究プロジェクト(令和 6年度)
Simultaneous achievement of global decarbonization and sustainability

研究課題コード
2125AA126
開始/終了年度
2021~2025年
キーワード(日本語)
世界,脱炭素,持続可能性
キーワード(英語)
global,decarbonization,sustainability

研究概要

長期・地球規模の観点から、脱炭素で持続可能な社会を実現するために必要な条件や課題を明らかにし、PJ2(国を対象とした脱炭素・持続社会シナリオの定量化)・PJ3(持続社会における将来世代考慮レジームの構築)と共同で中長期的なロードマップを開発することを目的として、対象時間スケールの異なる3つのサブテーマの実施を通じて、全球を対象地域として脱炭素と持続可能性の同時達成について、各時間スケールに応じた切り口からモデル分析研究を実施する。

研究の性格

  • 主たるもの:政策研究
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

分析対象の時間スケールの異なる3つのサブテーマ(サブテーマ1(短中期:〜2050年);サブテーマ2(長期:〜2100年);サブテーマ3(超長期:〜2100年とそれ以降))で構成され、いずれのサブテーマも全球を対象地域として脱炭素と持続可能性の同時達成について、各時間スケールに応じた切り口から問題を扱う計算機モデルの開発ならびにそれらのモデルを用いたシミュレーション分析を実施する。サブテーマ1では、世界技術選択モデルを核とした緩和策評価モデルを改良・応用してパリ協定実現に向けた温室効果ガス(GHGs)・短寿命気候汚染物質(SLCFs)排出経路と持続可能性への波及効果を示すとともに、パリ協定下の各国目標進捗・国際制度・資金供給等の調査・提案を行い、短中期(〜2050年)の気候緩和策と持続可能性について論じる。サブテーマ2では、世界応用一般均衡(CGE)モデルを核とした持続可能性指標評価モデルを改良・応用して、パリ協定に整合的な多様なGHG排出経路、持続可能性への波及効果、気候影響と不公平性を描出し、長期(〜2100年)の気候緩和策と持続可能性について論じる。サブテーマ3では、地球システムモデル(ESM)と統合評価モデル(IAM)をリンクした地球−人間システムモデルを開発し、気候・炭素循環と人間活動の相互作用、ならびにプラネタリーバウンダリーやティッピングエレメントなどに関連する事象について将来予測を実施し、今世紀末以降も視野に入れた超長期の地球−人間システムの持続可能性について論じる。

今年度の研究概要

早期大幅削減に向けた緩和策や需要変動策などによる脱炭素と大気質改善等の相乗・相殺効果を評価し、実現可能性や地域偏在性を検討する。気候目標想定に応じ、GHG 排出経路、緩和費用、気候影響、貧困・飢餓・生物多様性などの持続可能性指標を定量的に評価出来るモデル分析枠組みを構築する。将来予測実験を行い、ティッピングエレメントなどに着目し、地球—人間システムの長期応答について定量的な評価を行う。

外部との連携

アジア大気汚染研究センター、地球環境戦略研究機関、広島大学、京都大学、立命館大学、森林研究・整備機構、海洋研究開発機構、農研機構、エネルギー総合工学研究所、茨城大学からの研究協力を得て実施する。

課題代表者

高橋 潔

  • 社会システム領域
  • 副領域長
  • 博士(工学)
  • 土木工学,工学
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担当者