- 研究課題コード
- 2125AV105
- 開始/終了年度
- 2021~2025年
- キーワード(日本語)
- 化学計測,計測科学
- キーワード(英語)
- Chemical Measurement,Metrological Sciences
研究概要
環境問題の解決、環境の改善に貢献するため、高品質な技術とデータを提供すべく、計測精度の維持・向上のため観測・計測・解析手法の開発や応用を行う。また、将来の環境問題に対応するための研究や、科学・学問的な発展に貢献するような先端的な環境計測手法の開発のほか、現象・原理の解明のための基礎研究を推進する。
研究の性格
- 主たるもの:応用科学研究
- 従たるもの:基礎科学研究
全体計画
先端的な環境計測手法および現象解明の基礎研究を推進する。
先端的な環境計測手法の開発としては、これまで測定困難であった化学物質の分析を可能にする取り組みとして、ガスクロマトグラフィ分離成分の大気圧イオン化法の開発や、高度な成分分離を可能にしつつ廉価で安定なフローモジュレーション方式の包括二次元ガスクロマトグラフィの最適条件の検討や適用可能物質の調査などを行う。また、大気圧イオン化等の質量分析技術に係る基礎的知見を物質網羅的に整備する。加熱脱着ガスクロマトグラフィ-質量分析法による高感度分析法の発展、環境・発生源試料への適用を行う。
現象解明の基礎研究としては、気候変動を左右する炭素循環モデルを精確に記述するためのミッシングピースとしての土壌有機炭素(SOC)貯蔵量の推計のための化学分析の高度化とケーススタディ調査への応用、統計科学的な手法による化学計測データの解析支援のための基礎検討などに取り組む。
今年度の研究概要
加熱脱着ガスクロマトグラフィに高分解能飛行時間型質量分析計を接続し、高感度化と精密質量情報の取得による新たな情報獲得を目指す。
高い炭素貯蔵能力のために、ローカルレベル、グローバルレベルでの炭素循環において重要な役割を果たしているマングローブの土壌有機炭素(SOC)貯蔵量の推計のため、石垣島やタイ王国のマングローブ林をケーススタディとして土壌中SOCの計測を行う。
既知の環境汚染物質を対象に、エレクトロスプレーイオン化法や大気圧化学イオン化法等の最適化を行い、その分子構造とマススペクトルの解析結果に基づいて、大気圧下でのイオン化の特徴を整理する。
- 関連する研究課題
- 25584 : 基盤計測研究(ア先見的・先端的な基礎研究)
- 25586 : 基盤計測業務(ウ知的研究基盤整備)
- 25585 : 基盤計測研究(イ政策対応研究)