平成13年度の地方公共団体公害研究機関と国立環境研究所との共同研究課題について
須賀 伸介
地方公共団体公害研究機関(地公研)と国立環境研究所(国環研)が緊密に協力し,環境研究をより一層発展させていくことを目標として,平成元年度よりこの共同研究が開始された。平成12年度は,23地公研と43課題の共同研究が実施されており,活発な研究交流を通じて環境研究の活性化に大きな役割を果たしている。平成13年度については,表に示すように,現在まで20研究機関から35課題の応募が寄せられているが,毎年,年度途中からの新規共同研究課題提案があるので,最終的には45課題程度の共同研究が実施されるものと予想される。
共同研究の進め方としては,従来は地公研と国環研の研究者の協議により研究計画を決定し,それに従って各々の研究所で研究を行ってきた。これに加えて平成13年度からは,全国公害研究所連絡協議会等からの提言をうけ,国立環境研究所と複数の地公研の研究者が参加する課題が島根県から提案され,新しい形の共同研究が開始されることになった。
来年度も共同研究を通じて,地公研と国環研双方の研究者が互いに交流し,より良い環境を築くための研究の発展に寄与できるものと考えている。
(すが しんすけ,研究企画官)

目次
- 「範囲の利益」を超えて巻頭言
- 押し寄せる変革の波に乗ってさらなる飛躍を
- 消えゆく熱帯林−持続的管理への課題
- ダイオキシン類の暴露量および生体影響評価に関する研究研究プロジェクトの紹介(平成12年度開始ダイオキシン類対策高度化研究)
- 湖沼において増大する難分解性有機物の発生原因と影響評価に関する研究研究プロジェクトの紹介(平成11年度終了特別研究)
- 超低周波電磁界による健康リスクの評価に関する研究研究プロジェクトの紹介(平成11年度終了特別研究)
- 様々なエアロゾルによる直接および間接的な気候影響を考慮した全球大気海洋結合モデルによる将来の気候変化見通し実験研究ノート
- 平成13年度独立行政法人国立環境研究所予算案の概要について
- 人事異動
- 編集後記