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 長雨と冷夏で、今年は梅雨あけ宣言もありませんでした。既に6個の台風が上陸し、これも観測史上最高の数と並んでいます。また、日照不足のため米の生育が悪く、作況指数は全国平均で80、地域によっては30を下回る所もあって、米作農家でさえ、自家消費に支障をきたすそうです。長年議論されてきた米の自由化についても、緊急輸入を余儀なくされる始末です。

 大雨についての経験を一つ。この8月に、熊本・鹿児島両県で現地調査があり、その折りに時間雨量70mmの豪雨と遭遇しました。雨と言うよりは雨滴から飛び散った水沫が空を覆い、あたかも煙幕がかかったかのようでした。

 毎年自然災害が繰り返され、その度に多くの人命が失われています。気象異変、地球規模の環境変化、世紀末現象など、要因についてさまざまな憶測が流れます。これらを見るにつけ、今地球で何が生じているのか、正しく記録にとどめることが、環境科学の重要な使命の一つと感じる次第です。(T.H.)