「第12回地方公害研究所と国立環境研究所との協力に関する検討会」報告
その他の報告
柴田 康行
平成5年2月24日(水)から25日(木)にかけて,標記検討会が国立環境研究所で開催された。本検討会は,地方公害研究所との連携を通じて環境研究のより一層の発展を図ることを目的として,昭和56年度から毎年開催されている。本年度は環境庁企画調整局環境研究技術課から山村課長補佐を来賓として迎え,全国公害研協議会の拡大常任理事会メンバーと国立環境研究所の幹部との間で熱心な討議が進められた。本年度の主な議題を以下に示す。
1)国立環境研究所の概況について
2)環境研修の推進について
3)酸性雨調査部会について
4)大気環境データベースの活用について
5)環境生物部会の研究活動について
6)地下水汚染(地質汚染)に関する調査研究の拡充について
近年の地球環境問題の高まり等に応じて環境研究のあり方にも大きな変化が訪れており,研究機関同士の連携が益々重要になってきている。来年度新設される地域密着型研究(国立機関公害防止等試験研究)や地球環境保全技術研修,海外研修員指導者研修(環境研修センター)等を活用し,環境研究のさらなる発展を促すためにも,こうした継続的情報交換の重要性が改めて確かめられた会議であった。
(しばたやすゆき,化学環境部動態化学研究室長)
目次
- 地球化時代の幕開けに研究者に望む巻頭言
- 研究所の管理運営における課題− 研究職との懇談から抽出されたもの −論評
- 都市大気汚染研究における可視化の役割りプロジェクト研究の紹介
- シベリア凍土地帯における温暖化フィードバックの研究プロジェクト研究の紹介
- “A numerical study of nonlinear waves in a transcritical flow of stratified fluid past an obstacle”Hideshi Hanazaki:Physics of Fluids A-Fluid Dynamics,4,2230-2243(1992)論文紹介
- 藍藻毒(Microcystin)の化学と毒性 彼谷邦光:環境化学,2,457-477(1992)論文紹介
- 光合成色素構成比による水界中の植物プランクトン綱別存在量の測定研究ノート
- バイカル国際生態学研究センターと環境科学ネットワーク
- 第8回全国環境・公害研究所交流シンポジウムその他の報告
- 標高1656mの研究学園都市海外からのたより
- 主要人事異動
- 編集後記