過去の環境儀から
これまでの「環境儀」から、気候変動による影響予測や対策に関するものを紹介します。
No.74「アジアの研究者とともに築く脱炭素社会 ─統合評価モデルAIMの開発を通じた国際協力」
気候変動によって引き起こされる洪水や干ばつなどの自然災害は、世界の社会や経済に大きな影響を与えると予測されています。国立環境研究所ではすでに1990年から温室効果ガス排出量の予測、対策や影響を評価するための統合評価モデル「アジア太平洋統合評価モデル(AIM:Asia-Pacific Integrated Model)」の開発に取り組み、アジアの国々とともに発展させてきました。本号では、アジアの持続可能な発展に貢献してきた研究やAIMを通じた人材育成などについて紹介しています。
No.61「「適応」で拓く新時代! 〜気候変動による影響に備える〜」
気候変動による影響の進行を食い止めるためには、温室効果ガスを削減する「緩和」とともに、気候変動による影響に対処する「適応」が重要なことが認識されるようになってきました。本号では、世界や日本を対象に、将来、気候変動がどの分野にどのような影響を及ぼすかをモデルによって評価する研究(気候変動影響評価研究)を進めてきたこれまでの影響評価に加え、近年注目され始めた「適応」に関する最新の研究成果を紹介します。
No.36「日本低炭素社会シナリオ研究 ─2050年温室効果ガス70%削減への道」
地球温暖化による深刻な影響を止めるために、将来気温の上昇を産業革命以前に比べて2°Cまでに抑えるためには、2050年までに世界の温室効果ガスの排出量を少なくとも半減させる必要性が高い——これは世界共通の目標となりつつあります。しかし、これまで日本には、二酸化炭素排出量を大幅に削減することを目指した長期的な計画は存在しませんでした。そこで、国立環境研究所が中心となり、2004年から、「脱温暖化2050プロジェクト」を立ち上げ、日本の中長期脱温暖化対策シナリオの構築に向けた研究に取り組んでいます。本号では、この研究プロジェクトの研究成果を紹介しています。
No.20「地球環境保全に向けた国際合意をめざして ─温暖化対策における社会科学的アプローチ」
国際政治学や国際法学に基づく環境政策研究は、現実の国際社会における合意形成ときわめて密接な関係を持っています。国立環境研究所では、地球温暖化の影響評価と対策効果に関する研究プロジェクトにおいて、社会科学系の研究を重要なテーマとして位置づけてきました。本号では、気候変動枠組条約における国際制度の構築をめぐる研究について紹介しています。