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GHG-SLCF統合解析のためのモデリング共通基盤の構築(令和 6年度)
Development of a modeling infrastructure for GHG-SLCF integrated analyses

研究課題コード
2325AO001
開始/終了年度
2023~2025年
キーワード(日本語)
温室効果ガス,短寿命気候強制因子,大気モデル,逆解析,同化
キーワード(英語)
greenhouse gas,Short‐lived Climate Forcer,atmospheric model,inverse analysis,assimilation

研究概要

温室効果ガス(GHG)と短寿命気候強制因子(SLCF)を一体的に解析することは、放出量に関する様々な問題を多角的に捉えるために有用である。一方で今後の排出量削減に向けて、より即時的な解析が望まれる。本研究では、大気モデルNICAMをベースとして、GHGとSLCFの統合モデリングやシームレスな解析、定常・即時解析を可能とするモデリング共通基盤を構築し、GHG・SLCFの放出量推定の高精度化、迅速化を目指す。そこで本研究では、大気モデルNICAMをベースとして温室効果ガス(GHG)と短寿命気候強制因子(SLCF)を統合的に解析可能とするモデルを開発し、シームレスな解析および定常・即時解析を可能とするモデリング共通基盤を構築する。これらのモデル・システムを用いて、メタンや人為起源SLCFの放出量推定の高精度化を実現し、さらに推定までに要する時間の迅速化を進め、今後の排出量削減に向けた即時的な解析を実施する。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:モニタリング・研究基盤整備

全体計画

本研究では、2つのサブテーマ、「GHG-SLCF統合解析の定常化・迅速化に向けた基盤構築」と「GHG-SLCFの放出量推定の高精度化」で研究を進める。サブテーマ1では初年度から2年度目にかけてGHGと SLCFの統合化に向けた開発を行う。また、2,3年度目を中心として、全体の解析システムを構築し、全球から領域までのシミュレーションに関して、一連のワークフローを確立する。ここで、前処理・後処理・可視化ツールの自動化やデータ変換・解析ツールの開発、マニュアルの作成も進める。サブ2では、初年度から2年度目にかけて、GHG・SLCF解析で必要なデータの収集、整備や、予備的なシミュレーション・解析を行う。さらに、サブテーマ2で開発したモデルの動作確認も行う。3年度にGHG・SLCF統合モデルによる解析として、CH4-OH逆解析、BC/CO排出量推定を実施する。

今年度の研究概要

全体の解析システムを構築し、全球から領域までのシミュレーションに関して、一連のワークフローを確立する。ここで、前処理・後処理・可視化ツールの自動化やデータ変換・解析ツールの開発、マニュアルの作成も行う。また、前年度から引き続きデータ収集を行い、モデル利用に適したデータに変換してアーカイブする。
CH4-OHの感度実験をさらに進め、OHデータによるCH4逆解析への影響について評価・考察する。また、COの大気輸送シミュレーションを行い、観測データとの比較解析を行う。

外部との連携

東京大学大気海洋研究所、海洋研究開発機構、中国科学院

課題代表者

丹羽 洋介

  • 地球システム領域
    物質循環モデリング・解析研究室
  • 主幹研究員
  • 博士(理学)
  • 理学
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担当者