- 予算区分
- AA 課題解決型
- 研究課題コード
- 1620AA041
- 開始/終了年度
- 2016~2020年
- キーワード(日本語)
- 化学物質,生体高次機能,多世代・継世代影響
- キーワード(英語)
- chemicals,high‐order biological function,multigenerational and transgenerational effects
研究概要
化学物質曝露に起因する健康影響について、アレルギー疾患や生活習慣病、精神神経発達障害への影響および将来世代に影響が伝わる機序(多世代・継世代影響)に注目し、動物モデルや細胞等を用いて、(1)化学物質の免疫・代謝疾患に与える影響評価と機序の解明、(2)発達期の脳への化学物質曝露影響評価手法の開発、(3)化学物質の多世代・継世代影響の機序と影響解析の3つのサブテーマに取り組む。以上により、化学物質曝露が小児・将来世代に与える影響とそのメカニズムを検討し、健康リスク評価に資する評価体系を構築する。
研究の性格
- 主たるもの:基礎科学研究
- 従たるもの:技術開発・評価
全体計画
本プロジェクトでは、3つのサブテーマで、化学物質曝露が小児・将来世代の免疫系、代謝・内分泌系、脳神経系等の生体高次機能に及ぼす影響及び多世代・継世代影響の原因として指摘されている生殖細胞のエピジェネティック変化等に関する研究に取り組む。具体的には、3年を目途に、実環境を勘案した化学物質曝露が生体高次機能に与える影響の探索及び体内動態を考慮した影響機序の解析や測定法を含めた評価手法の開発を進めるとともに、多世代・継世代影響評価のための実験系を構築する。5年目までに、生体高次機能に与える影響及び多世代・継世代影響における機序の解明や新規影響評価手法の構築を行い、化学物質の健康リスク評価に資する知見と新たな評価体系を提案する。これらを通じて、小児・将来世代の健康保全につながる化学物質管理への貢献を目指す。
今年度の研究概要
平成29年度は、(1)化学物質の低用量経口曝露がアレルギー性喘息モデルに与える影響とメカニズムの解析、(2)動物モデル等を用いた発達期の脳への化学物質曝露影響評価手法の高度化、(3)多世代影響につながる経路の探索と生殖細胞低分子RNA等エピジェネティック変化に着目したメカニズムの解析を実施する。
外部との連携
国立成育医療研究センター、東京大学、埼玉大学、自治医科大学、北里大学、筑波大学、国立がんセンター研究所、農研機構食総研、九州大学、京都大学、群馬大学
課題代表者
小池 英子
- 環境リスク・健康領域
- 副領域長
- 博士(医学)
- 医学,生物学