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PM2.5予測精度向上のためのモデル・発生源データの改良とエアロゾル揮発特性の評価(平成 26年度)
Improvement of a simulation model and emission data and evaluation of the aerosol volatilization characteristic for the improvement of the accuracy of PM2.5 forecast

予算区分
BA 環境-推進費(委託費) 5-1408
研究課題コード
1416BA014
開始/終了年度
2014~2016年
キーワード(日本語)
微小粒子状物質,エアロゾル二次生成
キーワード(英語)
PM2.5, SOA

研究概要

微小粒子状物質(PM2.5)に関する注意喚起の判断手法を改良する等のため、より精度を上げたPM2.5数値予測が求められている。
 本研究は、半発性有機炭素(SVOC)による二次生成有機エアロゾル(SOA)生成の予測精度向上のため、最新の計算スキームである揮発性基底関数(VBS)モデルをPM2.5予測モデルに導入する。そのうえで、SVOCおよびSOAの揮発特性パラメータの改良と、排出量データの改良により、PM2.5予測計算の精度を上げる。
 このため数値モデル(サブ1)、実験(サブ2)、排出量(サブ3)の3つのサブテーマの連携により以下を推進する。サブ1は、VBSモデルを既存のPM2.5予測モデルに導入する。さらに、SOAの揮発特性に関する実験結果(サブ2)を基に、VBSモデル中の計算手法や物理化学パラメータを改良する。また、サブ3が改良する排出量データを用いて数値計算を行う。これらの改良により得られるシミュレーションの結果を、別途得られる予定の観測データと、有機マーカー等を用いて比較検証を行う。
 サブ2は、SVOCによるSOA生成における揮発特性と粒子収率をチャンバー実験等で測定し、精度検証を行い、また、一次有機エアロゾル(POA)の揮発特性の測定手法を開発・改良しつつ、その測定を行う。
 サブ3は、各種発生源の揮発特性評価を行い、またサブ2で得られた揮発特性データを基に、サブ1が必要とする排出量データを整備する。また、同時に硝酸塩エアロゾルの過大評価の改善のため、硝酸塩エアロゾルの原因物質である窒素系化合物等の発生量の見直しや発生量の時間空間配分の適正化等の改良も行う。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:行政支援調査・研究

全体計画

2014年度:揮発性基底関数(VBS)モデルを大気汚染計算モデルに導入する。既存データから推定した蒸気圧クラス別の半揮発性有機化合物(SVOC)排出量を用いてシミュレーションに必要なデータを揃える。また、SVOCによるSOA生成における揮発特性の測定法を確立する。さらに排出量データの改良に必要な基礎データの収集を行う。
2015年度:前年度得られた蒸気圧クラス別SVOC排出量データを用いて、関東域のシミュレーションを行う。収率曲線測定による揮発特性評価を行う。オリゴマー/SOA比の評価を行う。窒素酸化物の排出量データを改良する。
2016年度:前年度までの成果に基づき、VBSモデルにVOC分解とSOAのオリゴマー生成を加味した改良VBSモデルを開発する。アンモニア排出量の改良を行い、また、改良版蒸気圧クラス別SVOC排出量データを作成する。これら全てを用いた予測モデルによる精度向上を検証する。

今年度の研究概要

2014年度は、揮発性基底関数(VBS)モデルを大気汚染計算モデルに導入する。既存データから推定した蒸気圧クラス別の半揮発性有機化合物(SVOC)排出量を用いてシミュレーションに必要なデータを揃える。また、SVOCによるSOA生成における揮発特性の測定法を確立する。さらに排出量データの改良に必要な基礎データの収集を行う。

関連する研究課題

課題代表者

菅田 誠治

  • 企画部
  • 次長
  • 博士 (理学)
  • 理学 ,地学
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担当者