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2013年4月30日

「第28回全国環境研究所交流シンポジウム」報告

【行事報告】

企画部研究推進室

 全国環境研究所交流シンポジウムは、「環境研究に関する研究発表、意見交換を通じて地方環境研究所と国立環境研究所の研究者間の交流を図り、共同研究等の新たな展開に役立てると共に、環境研究の一層の推進を図る」ことを目的に、第1回の昭和61年以来、毎年度の第4四半期に開催されているものです。

 第28回目となる今回は、「環境中の汚染物質の動態と対策-放射性物質および残留性有機物質を中心にして-」と題し、平成25年2月14~15日に当研究所の大山記念ホールで開催され、両日の延べ数で40機関144名の参加がありました。

 1日目は大垣理事長による開会挨拶と長坂雄一環境省環境研究技術室長の来賓挨拶とがあり、それに続いて東日本大震災に関する放射性物質のセッションと残留性有機物質のセッションがあり、合計7つの講演が行われました。2日目は、「残留性有機物質」についてのセッションで合計6つの講演と総合討論が行われました。次ページのプログラムをご覧ください。

 地方環境研究所と国立環境研究所の研究者が一堂に会し、行政や研究の最新動向を共有し議論する貴重な機会となりました。ご講演いただいた皆様や、企画・運営にご協力いただいた方々に深く感謝申し上げます。

第28回全国環境研究所交流シンポジウム プログラム(敬称略)

2月14日 (水)
開会挨拶  国立環境研究所理事長 大垣眞一郎
来賓挨拶  環境省総合環境政策局環境研究技術室長 長坂雄一

第1部 : 放射性物質による環境汚染に対する取り組み状況
(1)「放射能汚染廃棄物へのこれまでの対応と今後」
   ○大迫政浩 (国立環境研究所)
(2)「放射性物質による環境汚染研究 (概要報告)」
   ○大原利眞、多媒体での放射性物質実態把握動態解明グループ (国立環境研究所)
(3)「郡山市の放射能汚染と除染活動のその後」
   ○菊地宗光 (郡山市環境保全センター)、本田文男 (郡山市原子力災害対策直轄室)
(4)「千葉県の放射能除染に係わる調査」
   ○市川有二郎、井上智博、石井栄勇、内藤季和、高橋良彦、矢沢裕 (千葉県環境研究センター)

第2部 : 環境中の残留性有機物質と今後の取り組み
(5)基調講演 「POPsをめぐる国際動向ならびに国環研関連研究」
   国立環境研究所 柴田康行

セッション1 分析手法、モニタリング手法
(6)「フッ素系界面活性剤による環境汚染実態解明」
   ○佐々木和明、岩渕勝己、齋藤憲光、津田修治 (岩手県環境保健研究センター)
(7)「有機フッ素製品とその分解生成物の分析」
   ○山本敦史 (大阪市立環境科学研究所)

2月15日 (金)
セッション2 環境濃度と動態解明
(8)「有機フッ素化合物の同族体毎の有機炭素-水分配傾向について」
   ○山本勝也1、竹峰秀祐1,2、松村千里1、中野武2
   (1ひょうご環境創造協会兵庫県環境研究センター、2大阪大学)
(9)「東京都におけるPFCsに関する研究について-都内水環境における実態調査から共同研究まで-」
   ○西野貴裕 (東京都環境科学研究所)
(10)「北海道内の冬季中の有機フッ素化合物の沈着量調査」
   ○田原るり子 (北海道立総合研究機構環境科学研究センター)

セッション3 発生源と今後の課題
(11)「廃棄物最終処分場のPFCs調査」
   ○吉澤正、栗原正憲、清水明 (千葉県環境研究センター)
(12)「GC×GC-HRTOFMSとGC×GC-MS/MSによる有機ハロゲンの次世代分析」
   ○橋本俊次 (国立環境研究所)
(13)「地方環境研究所におけるフッ素系界面活性剤共同研究」
   ○松村千里、山本勝也、竹峰秀祐、中野武 (ひょうご環境創造協会兵庫県環境研究センター

第2部総合討論 座長 : 柴田康行 (国立環境研究所)

閉会挨拶 国立環境研究所理事 住 明正