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 アジア各地での大雨,北関東での集中豪雨など振り返ってみると今年も異常気象による災害が頻発した。テレビでは地球温暖化との因果関係を唱える科学者の姿が映し出される昨今である。本号の研究ノートにも地球環境をテーマとした報告がみられ,地球温暖化解明への数年にわたる地道な取り組みが紹介されている。環境問題と影響との因果関係解明の道筋はそう簡単なものではないことは,読者諸氏が一番おわかりのことであろう。くしくも,本号の巻頭言で横山先生が大気汚染と健康影響を例に取り,解明には継続的な調査が重要であることを述べられている。そして,『大規模で長期にわたる継続調査(研究)は研究者個人の情熱にのみ頼っていては恐らく実施不可能であり,(中略)サポートが不可欠である』と締めくくられている。次から次と様々な環境問題が発生しているが,環境問題と影響との因果関係の解明が継続的に行える環境を望む次第である。

(F.S.)