「第14回地方公害研究所と国立環境研究所との協力に関する検討会」報告
高橋 慎司
2月22日の午後,当所の中会議室において標記の検討会が行われた。これは国立環境研究所と,地方公共団体の公害・環境研究所(以下地公研)との間の研究協力を有効に進めて行くために,毎年この時期に開かれているもので,第14回を迎えた今回は,地公研側から全国公害研協議会(全公研)の土屋会長(東京都環境科学研究所長)はじめ,副会長,常任理事,支部長計11名(内2名代理)全員,国環研側からは鈴木所長はじめ17名の幹部職員に加え,オブザーバーとして,地公研との共同研究に関わりの深い酸性雨担当の主任研究官1名の出席があった。
国環研所長,全公研会長,それに来賓として迎えた本庁環境研究技術課の山崎課長からの挨拶の後,議事に入った。
議事は奥村主任研究企画官が議長を務め,以下のような議題で進められた。
1)国立環境研究所の概況について
2)環境研修センターの概況について
3)全公研協議会の活動状況について
4)部会・各支部から国立環境研究所への要望
5)環境情報の提供等について
今回の議事内容は,部会や地方支部から環境研に対して,共同研究に対する財政措置,支部との交流の強化,研修の高度化等の要望がこれまでと同様な形で出された。これらについて本庁および所の方から,共同研究の現状を説明し,その枠組みの中で可能な範囲で運用しているが,今後とも共同研究,交流の充実強化に務める旨の回答があり,また研修センターからは研修のあり方についての検討をしているとの説明がなされるなど,全公研側との間で率直な意見の交換があった。この議論は,その後の第一ホテルでの懇親会も続けられ,地球環境分野との協力についての議論があったという。
次の日の施設見学会には6名の参加があり,大型レーザーレーダー,オゾンレーザーレーダー,水生生物実験棟及び動物実験棟の見学を行った。
目次
- 環境のリスク分析−リスク管理と危機管理巻頭言
- 環境と健康の問題について思うこと論評
- 第10回全国環境・公害研究所交流シンポジウムその他の報告
- 水環境における化学物質の長期暴露による相乗的生態影響に関する研究プロジェクト研究の紹介
- 植物は「形」で勝負する − 樹形形成モデルの開発研究ノート
- コンピュータの中の宇宙測定研究ノート
- 歯に衣着せずずいそう
- “Seasonal and diurnal variation of isoprene and its reaction products in semi-rural area” (大気中イソプレンとその反応生成物の季節変化と日変化) Yoko Yokouchi : Atmospheric Environment, 28, 16, 2651-2658 (1994)論文紹介
- 人事異動
- 編集後記