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国立環境研究所年報 平成5年度(A-19-'94)(平成6年8月発行)

 現在,当所には「年報」とつく刊行物が4種類ある。その中で,この「国立環境研究所年報」は,当所の平成5年度の活動状況を総合的に紹介したものである。すなわち,プロジェクト研究を担当する総合研究部門と基礎研究を行う基盤研究部門における研究活動,成果の発表状況,3センター(環境情報センター,地球環境センター,環境研修センター)の業務,研究施設の利用状況等をまとめている。研究活動では,昨年度年報と同様に,経常研究(149課題),特別研究(9課題),地球環境研究総合推進費(環境庁)による研究(15課題),環境保全総合調査研究促進費(環境庁)による研究,国立機関原子力試験研究費による研究,科学技術庁振興調整費による研究,海洋開発及び地球科学技術調査研究費(科技庁)による研究などが掲載されている。また,5年度年報には,地方公害研究所との共同研究,開発途上国環境技術共同研究,国立機関公害防止等試験研究および衛星観測プロジェクトの紹介が新たに加わった。研究成果については,研究所出版物(特別研究報告14〜18号,研究報告131〜133号,資料50〜64号,地球環境研究センター報告9件),学協会誌等への誌上発表及び学会等での口頭発表の一覧が掲載されているほか,本年度からは学会等による所員の授賞が紹介されている。

(編集小委員会委員長 松本幸雄)

国立環境研究所特別研究年報 平成5年度(AR-7-'94)(平成6年8月発行)

 特別研究は地域環境研究グループの下で,問題解決を目指して集中的に実施するプロジェクト研究であり,この年報は平成5年度に行われた特別研究成果をまとめたものである。本年度は9テーマが実施されたが,次の7テーマ,「水環境における化学物質の長期暴露による相乗的生態系影響に関する研究」,「閉鎖性海域における水界生態系機構の解明および保全に関する研究」,「環境保全のためのバイオテクノロジーの活用とその環境影響評価に関する研究」,「湿原の環境変化に伴う生物群集の変遷と生態系の安定化維持機構に関する研究」,「環境中の有機塩素化合物の暴露量評価と複合健康影響に関する研究」,「湖沼環境指標の開発と新たな湖沼環境問題の解明に関する研究」,「都市型環境騒音・大気汚染による環境ストレスと健康影響に関する環境保健研究」は継続課題である。また次の2つ「環境負荷の構造変化から見た都市の大気と水質問題の把握とその対応策に関する研究」,「ディーゼル排気による慢性呼吸器疾患発症機序の解明とリスク評価に関する研究」は本年度より新たに開始したものである。個々のテーマごとの成果報告とは別に要点を分かりやすくまとめた本報告書を特別研究の全容を理解するため広く活用して頂けると幸いである。

(地域環境研究グループ統括研究官 内藤 正明)

国立環境研究所地球環境研究年報 平成5年度(AG-4-'94)(平成6年8月発行)

 本報告書は国立環境研究所で遂行している地球環境研究総合推進費による平成5年度の研究成果を取りまとめたものである。本年度は第一期の終了する研究と組み換えて改めて始められる研究報告が含まれている。また温暖化,酸性雨,海洋汚染,野生生物などの課題に加えて西部インドの乾燥地で行われている砂漠化の研究成果も報告されている。地球環境研究としてシベリアの凍土地帯の温暖化に係わる炭酸ガス,メタン等の調査,マレーシアの熱帯雨林の構造解析など国外を研究場所とする研究も成果を上げてきているが,一方当研究所が地球環境問題についていかに多くの問題に係わって研究を進めているかが認識される。

(地球環境研究グループ統括研究官 安野正之)

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